2023 Fiscal Year Annual Research Report
規格化ナノ構造チタンによる接着蛋白質を介した組織形成制御可能な生体材料開発
Project/Area Number |
21K09976
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
照沼 美穂 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50615739)
水野 潤 早稲田大学, ナノ・ライフ創新研究機構, 客員上級研究員(研究院客員教授) (60386737) [Withdrawn]
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オッセオインテグレーション / 無構造超平滑チタン表面 / 骨形成 / チタン接着タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
オッセオインテグレーションはチタンと骨の結合とされているが厳密には骨とチタンの間に50から200nmほどのスペースが存在し、その間には有機質が存在するとされている。また、臨床的にはインプラントは埋入直後に細胞接着に先駆けてインプラント窩洞内の血液に暴露し、血液中のタンパク質接着が起こる、これらのことから本研究では、血液中のチタン接着タンパク質がオッセオインテグレーション成立機構に関わるとして、チタン接着タンパクの探索を基点とした研究を行なっている、接着タンパク質探索用のチタンは、既報では期間研磨チタンが使用されているが、機械研磨チタンは研磨方向に沿った線状構造を有し、電子顕微鏡化においては十分に粗造な表面を有している。粗面処理と機械研磨表面では、どちらもチタン接着タンパク質の他に粗造な凹凸構造に機械的に嵌合するタンパク質を検出してしまうため、チタン特異的な接着機能を持つタンパク質の検出が不可能であった。そのため、タンパク質が機械的嵌合が不可能な無構造ナノレベル超平滑チタン基板を作成し、そこに接着能を有するタンパク質を血液中から採取解析を行なった。解析の結果326種類のタンパク質が得られ、これらの中から細胞接着に関連すると考えられるタンパク質群を抽出し、さらにデータベースサーチ、プロテオーム解析から、候補タンパク質をスクリーニングした。タンパク質の一種、ProteinXは無構造ナノレベル超平滑チタン表面への細胞接着を促進し、石灰化促進機能は持たないものの、インプラント表面に接着が可能で、チタン骨結合を促進することが示された。
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