2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of fibroblast inhibitor on invasion and metastasis of oral cancer
| Project/Area Number |
21K10039
|
|---|
| Research Institution | Kanazawa University |
|---|
Principal Investigator |
野口 夏代 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (90547176)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川尻 秀一 金沢大学, 医学系, 教授 (30291371)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 増殖 / 浸潤 / 転移 / 線維芽細胞増殖抑制剤 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では口腔扁平上皮癌における線維芽細胞増殖抑制剤が腫瘍の増殖や浸潤、転移にどのような影響を及ぼすか調査することを目的としている。2021年度は線維芽細胞像増殖抑制剤のピルフェニドンについて検討を行なった。また2022年度は間質性肺炎の治療薬として使用されているニンテダニブ の効果を検討した。2023年度は腫瘍の増殖抑制効果やリンパ節転移抑制効果の検討のためマウスを追加し癌細胞移植実験を行なった。使用した口腔扁平上皮癌細胞株については高悪性で高率にリンパ節転移を認めるOSC-19細胞株を使用した。マウスをピルフェニドン投与群、ニンテダニブ投与群、コントロール（生理食塩水）群に分け検討した。その結果、ニンテダニブ投与群が最も腫瘍抑制効果が高く、ピルフェニドン投与群においてもコントロール群より有意に腫瘍の増殖抑制効果を認めた。さらに、ピルフェニドン投与群、ニンテダニブ投与群では腫瘍の大きさの縮小ならびに腫瘍周囲の線維化の減少を認め、間質組織の血管数、リンパ管数の減少を認めた。また、所属リンパ節転移を有意に抑制していた。すなわち、線維芽細胞増殖抑制剤のピルフェニドン、ニンテダニブが口腔扁平上皮癌細胞の浸潤や転移を抑制する効果を有するものと考えられた。免疫組織化学的にCAFのマーカーであるαSMA抗体、FGF抗体、血管内皮細胞のマーカーであるCD34抗体、リンパ管のマーカーであるD2-40 抗体を用いてそれぞれ染色し、これらのマーカーが癌細胞の進展や転移とどのように関連しているかさらに精査検討している。
|
