2021 Fiscal Year Research-status Report
A multi-institutional collaborative study on the diagnostic accuracy of the depth of invasion in tongue carcinoma using mobile oral echo
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21K10064
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 孝文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80198845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 太一 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20829600)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 超音波診断 / 舌癌 / 口腔内走査 / 音響カップリング材 / 多機関共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度(2021年度)においては、半導体供給不足等の社会的状況も伴ってモバイルオーラルエコーの開発が遅れたために、本来予定していた装置の購入と研究協力5施設への貸与が不可能となった。このため、超音波口腔内走査における音響カップリング材やプローブカバーの材質・厚さや特性について既製超音波ファントムを用いて検討するとともに、舌癌ファントムの検討として食肉市場から入手した豚舌を利用して模擬舌癌の試作と超音波走査を行なった。音響カップリング材については、高分子ゲル音響カップリング材と寒天ゲル音響カップリング材を比較した結果、粘膜上皮層の描出には後者が優れていることが明らかとなったが、操作性の面で課題が残された。またこの結果が、モバイルオーラルエコー開発途上におけるプローブ形状の独創的提案による見直しに結びつくことに繋がった。この基礎的検討については、国際英文誌に掲載された(Kobayashi T, Hayashi T, et al. A phantom study regarding the formation mechanism of mucosal epithelial echo on intraoral ultrasonography. Oral Sci Int. 2022, https://doi.org/10.1002/osi2.1129.)また、豚舌については、音響カップリング材を模擬舌癌組織として粘膜下に埋入とすることで探触子の性能比較評価に用いることができ、今後のファントム作成の基礎的検討を行うことができた。モバイルオーラルエコーの開発進捗状況の一部については、日本口腔科学会学術集会にて報告した(林 孝文.オーラルエコーの可能性.第76回NPO法人日本口腔科学会学術集会,2022年4月21-23日,福岡国際会議場)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染拡大防止のため、研究協力者との対面による打合せが実質不可能となっていたこともあり、モバイルオーラルエコーの開発は予定よりも1年ほど遅れたが、今秋の薬事申請にむけてスケジュールを組むことができる段階に達した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度(2022年度)当初は、多施設(多機関)共同研究を円滑に進めるために、寒天や高分子ゲル等を用いて、豚舌に代わる保存性や運搬性の高い舌癌ファントムを作成し、研究協力5施設において現有装置での撮影条件の確認を行う。令和4年(2022年)4月時点での開発スケジュール通りにモバイルオーラルエコーの薬事申請が進めば、年度内に各施設への貸与が見込める。
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Causes of Carryover |
令和3年度(2021年度)は社会的情勢のためモバイルオーラルエコーの開発が予定よりも1年ほど遅れたが、その後の進捗により令和4年(2022年)4月時点でのスケジュールにおいて装置が次年度中に完成する見込みとなったことから、今年度予定していた金額を次年度使用額として計上した。次年度中に必要台数を確保して研究協力施設へ貸与する方針である。またそれに先立ち、研究協力施設には模擬舌癌ファントムを送付して現有装置での撮影条件の確認を行う予定である。
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Research Products
(2 results)