2022 Fiscal Year Research-status Report
A multi-institutional collaborative study on the diagnostic accuracy of the depth of invasion in tongue carcinoma using mobile oral echo
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21K10064
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 孝文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80198845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 太一 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20829600)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 舌癌 / 深達度 / 超音波診断 / 多機関共同研究 / モバイルオーラルエコー |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度(2022年度)においては、モバイルオーラルエコーの開発はほぼ完了したものの、医薬品医療機器総合機構における承認審査に時間がかかっているために、年度内には本来予定していた装置の購入と研究協力5施設への貸与が引き続き不可能となった。このため、本研究のもうひとつの独自性である、口腔内超音波走査時に口腔内を目視確認しながら、視線移動なしに同一視野のリアルタイム動画で確認するための動画表示のウェアラブル化について検討を行った。これは、超音波診断の最大の欠点として挙げられている、診断精度の検査医依存特性を克服するためのアプローチである。東京メガネ・エンハンラボ事業部製のウェアラブルモニタb.g.を導入し、モバイルオーラルエコーを想定してタブレットに接続して試用を行った。タブレットにはApple社製iPadを用いて、当施設に導入されたポケット型超音波診断装置GE社製Vscan Airを接続し、ウェアラブルモニタb.g.に超音波画像を映し出して、目視下での探触子操作と協調させて動画の取得が可能かつ容易であることを確認した。なおVscan Airではモバイルオーラルエコーの探触子とは異なり、口腔内走査は困難であるが、舌を牽引して走査することで代替とした。一方、昨年度に引き続き口腔内超音波診断における舌癌の深達度(DOI)の計測精度について病理組織像における計測値とのずれとその改善策について検討を行い、査読つきの学会雑誌に総説として報告した(口腔癌深達度における画像と病理のdiscrepancyをどう読むか.口腔腫瘍 2022;34(4):151-158)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定通りモバイルオーラルエコーの開発には年度内に目処が立ち、薬事申請の方向に進んだものの、医薬品医療機器総合機構における承認審査に時間がかかっており、装置の購入と研究協力5施設への貸与ができない状況となっている。現在、京都科学社に舌癌ファントムの作成を依頼しており、薬事承認と並行して開発の完了したモバイルオーラルエコー装置で実験を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度(2023年度)当初に京都科学社に舌癌ファントムの作成について、詳細な仕様を呈示して試作について相談済みである。舌癌ファントムが入手でき次第、これを使用して研究協力5施設において現有装置での撮影条件の確認を進める。またモバイルオーラルエコーの薬事審査が進めば、年度内に各施設への貸与が見込める。
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Causes of Carryover |
社会的情勢のためモバイルオーラルエコーの開発は予定よりも1年ほど遅れたが、令和4年度中にほぼ開発は完了しており、現在は医薬品医療機器総合機構における承認審査下にある。このため、今年度は動画表示のウェアラブル化について検討を主体として行うこととし、モバイルオーラルエコーの購入のために予定していた金額は次年度使用額として計上した。次年度中に必要台数を確保して研究協力施設へ貸与する方針である。また、それに先行して研究協力施設に舌癌ファントムを送付して現有装置での撮影条件の確認を行う予定である。
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Research Products
(7 results)