2023 Fiscal Year Annual Research Report
免疫学的アプローチによるびまん性浸潤口腔扁平上皮癌の制御に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21K10065
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
野口 誠 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (50208328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 学 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10547516)
藤原 久美子 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (60404737)
冨原 圭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70404738)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 腫瘍免疫 / 骨髄由来抑制性細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害剤の効果は一部の患者に限定的である。その一因として、MDSCの存在が考えられる。前述の薬剤のうち、CD36阻害剤、mTOR阻害剤は口腔扁平上皮癌の骨髄由来抑制性細胞(Myeloid-Derived Suppressor Cell;以下MDSC)制御し、T細胞分画へ好影響を示唆する結果であった。以上のことから、既存の薬物療法で抵抗性の口腔扁平上皮癌へ新規治療薬としての臨床応用が期待できる。 MDSCを標的とした新規治療薬として、口腔扁平上皮癌マウスモデルを用いた抗CD73抗体による実験系を予定したが、細胞毒性が強いため薬剤を変更した。免疫賦活剤として他の癌腫で注目されているPak4(P21-Activated Kinase4)阻害剤あるいはCD36阻害剤あるいはmTOR阻害剤(mammalian target of rapamycin)を用いて、治療実験系を行なった。結果、それぞれの薬剤で抗腫瘍免疫応答に関与する特徴的な免疫学的修飾効果を認めた。今後は、免疫チェックポイント阻害剤との併用も目指し、研究を進めたい。 また、本研究からPak4阻害剤あるいはCD36阻害剤、mTOR阻害剤を用いて単剤による抗腫瘍効果に関与する免疫学的修飾効果を解析した結果、Pak4阻害剤では通常型樹状細胞を増強しT細胞を活性化させ抗腫瘍免疫応答を増強することを確認した。CD36阻害剤では、MDSCを減少させ、相対的にT細胞分画を増加させるため抗腫瘍免疫応答が増強することを確認した。mTOR阻害剤では、MDSCならびに制御性T細胞を減少させ、キラーT細胞を増加・活性化することで抗腫瘍免疫応答を増強することを確認した。
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Research Products
(15 results)