2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of candidate factors for the treatment and biomarker of oral squamous cell carcinoma by data driven
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21K10079
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
土生 学 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (00360058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 琢磨 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00423137)
矢田 直美 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60468022)
柳沼 樹 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60845064)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮がん |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮がんの発生率はがん全体の2%であるが,高齢社会に伴いその数は増加している.さらに口腔領域は機能的にQOLに直結することから口腔がんの制御はますます重要となっている. 口腔扁平上皮がんの治療は手術療法が中心であり,治療後の再発および遠隔転移が予後に影響する.そのため,予後を予見するバイオマーカーの確立,さらには手術以外の効果的な治療法の開発が必要である.われわれはこれまでに,がんに関わる大規模データベース利用し,頭頸部扁平上皮がん患者499人のがん組織に発現する遺伝子量と生存率の相関を調べてきた.すると,予後に関連があるとされる遺伝子の一つにDKK1とその受容体であるCKAP4が上位にあった。 今回、われわれは舌扁平上皮癌cT1-4N0一次症例において、DKK1およびCKAP4発現と頸部リンパ節転移との関連について検討した.2015-2020年の間に九州歯科大学において全身麻酔下で手術を行った舌扁平上皮癌cT1-4N0一次症例である52例を対象に、病理組織学的および免疫組織化学的なDKK1ならびにCKAP4の発現について、潜在的ならびに後発頸部リンパ節転移との関係について検討した。対象症例のうち、潜在的頸部リンパ節転移は4例、頸部リンパ節への後発転移は16例に認められた。これらの頸部リンパ節転移に関係する因子として、病理組織学的に脈管侵襲および神経周囲浸潤が、免疫組織化学的にはDKK1およびCKAP4の高発現が関係している傾向にあった。cT1-4N0舌扁平上皮癌症例における頸部リンパ節転移に係る因子として、DKK1およびCKAP4の共発現の有無が、頸部リンパ節転移の予測因子として活用できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究が7割完成し,DKK-1とCKAP4の共発現することが,頸部リンパ節転移の有無と相関関係を決定できそうであるから.
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Strategy for Future Research Activity |
サンプル数を増やし,解析精度を上げる.最終年度であり,期間内に論文をアクセプトさせるまで完了することを目指す.
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Causes of Carryover |
本年度の組織切片の作製数が予定より少なく、そのため病理組織および免疫組織化学解析に用いる必要試薬数が少なくなったため、次年度使用額が生じた。予定組織切片数は完遂予定なので次年度に病理組織および免疫組織化学解析に必要な試薬を追加して購入する予定である。
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Research Products
(6 results)