2023 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the roles of brain orexin receptors in regulation of chronic pain
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21K10081
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
三枝 禎 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (50277456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小菅 康弘 日本大学, 薬学部, 教授 (70383726)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性痛 / オレキシン / ドパミン / 脳微小透析法 / 側坐核 |
Outline of Annual Research Achievements |
側坐核は中脳腹側被蓋野に起始核がある中脳辺縁系dopamine(DA)神経の主たる投射領域である。研究代表者らは側坐核では,orexin類の結合するOX2受容体が同部位の基礎的なDA放出を抑制的に制御することをラットを用いた研究成果に基づいて報告している(Kawashima et al., Eur. J. Neurosci., 55, 2022)。また,OX2受容体antagonistのEMPAの側坐核への灌流投与が誘発した同部位の細胞外DA量の増大が,炎症性疼痛様の症状を示すラットでは低下することを2022年度の日本薬理学会の関連集会で発表した。2023年度は足底への機械刺激により神経障害性疼痛様の回避行動が見られる坐骨神経結紮ラットを用い,EMPAを含むorexin受容体系薬物が側坐核の細胞外DA量に及ぼす効果についてin vivo脳微小透析法により検討した。その結果,炎症性疼痛様の症状を示すラットの場合と同様にEMPAが示す側坐核のDA放出促進作用は減弱していた。このEMPAの効果は,それ自体では側坐核のDA放出には目立った影響を及ぼさないOX2受容体の選択的なagonistのorexin-Bの併用投与によりほぼ完全に抑制された。以上の結果から,炎症性疼痛下のみならず神経障害性疼痛下でも,側坐核では内因性のorexin類によるOX2受容体を介した同部位のDA神経活動の抑制が低下していることが示唆された。
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