2022 Fiscal Year Research-status Report
顎変形症の術後の長期経過患者における睡眠時無呼吸症の発症リスクと顎骨移動の関係
Project/Area Number |
21K10086
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
友松 伸允 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (30613591)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秀島 雅之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (50218723)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 顎変形症 / LeFort1型骨切り術 / 上気道気流 / 流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
顎変形症治療に伴う顎骨移動には様々な移動様式があるが、下顎後方移動や上顎上方移動 などによる顎骨移動が気道スペースを狭窄し、睡眠時無呼吸の素因になっている可能性があ る。術後20年近く経過し中高年になった時、体重増加や筋力低下により舌骨の下方移動などを引き起こし、咽頭幅がより狭窄し、無呼吸を引き起こす可能性がある。 しかし、顎変形症患者の手術後の睡眠時無呼吸症の有無等を長期的に調査した報告はいまだない。そこで、当院で顎変形症の手術をした患者に対し、大規模調査を行う予定であったものの、患者のリストアップをしたものの、患者の住所や電話番号が不明なものが多く、一括した調査というのが行えない状況であることが発覚した。 そこで、研究の視点を変更し、顎変形症手術を受けた患者に鼻腔抵抗度などの鼻閉感に関する調査を行い、顎変形症患者の将来的な鼻閉を発生させない上顎の移動様式を分析することし、鼻腔通気度測定や、DICOMデータを用いて作成した上気道の3Dのオブジェクト(STLデータ)を作成し、それを流体力学ソフトにかけることで、上気道の通気などに関して調査することとした。また、それに先立ち、予備研究として、LeFort1型骨切り術術前後の下鼻甲介の体積変化を検討し、挙上量が多いほど、下鼻甲介の縮小率も増加することが分かった。今後はこれを踏まえて、上顎挙上量が多い場合の上気道の気流などを含めた検討を様々なツールを用いて行っていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初行う予定であった検討内容を変更する必要があり、研究方法などを再度構築するところから始めている。流体シミュレーションソフトの導入自体が初めてであり、その操作方法に不慣れで解析に遅れがでているため、やや遅れていると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
流体力学ソフトなども購入し、ソフト面でも準備が整ってきた。上気道内の流体シミュレーションによる評価法を確立し、今後患者数を増やし、検討する予定である。
|
Causes of Carryover |
無呼吸についても検討していくが、鼻腔通気度の測定や流体シミュレーションソフトの導入など、鼻腔内通気についても検討していくためその準備に時間を要したため
|
Research Products
(1 results)