2021 Fiscal Year Research-status Report
Applying the activation of ubiquitination and proteasome-mediated degradation mechanism by catechin for oral cancer treatment
Project/Area Number |
21K10089
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉村 仁志 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (40362917)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 増殖因子受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,in vivoの実験として,口腔扁平上皮癌細胞株のマウス腫瘍移植モデルに対して,カテキンの一種であるEpigallocattechin-3-gallate: EGCGの腫瘍増殖抑制効果を検討した.口腔扁平上皮癌の細胞株であるHSC-3をマトリジェルと混和した上でヌードマウスの背部に移植し(100万個),コントロール群とEGCG投与群に分けた.EGCGは腹腔内への投与経路を選択し,週2回腫瘍の大きさとマウスの体重を測定し,1か月後にマウスから癌組織を取り出し,4% PFAで固定後,パラフィン切片を作製した.EGCGを1.5mg/bodyを週2回で腹腔内投与した場合には,腫瘍体積の評価において腫瘍細胞の増殖は抑制されていた.しかし,腫瘍内部に嚢胞性変化を生じる個体が多く認められ,腫瘍の増殖として正確な評価が出来ていないと考えられた.今後,移植する細胞の環境と種類について条件検討を行った上で,HEと免疫組織化学的染色を行い,EGCGを投与した効果について生化学的・組織学的に検討する.また,細胞分裂についてMIB-1を用いて調べ,またTUNEL染色にて腫瘍のアポトーシスを評価する予定である.現時点では,上皮増殖因子受容体,血小板由来増殖因子受容体,血管内皮増殖因子受容体をユビキチン化の標的として検討する予定である.これらの受容体の発現量への影響を検討し,これらの受容体のユビキチン化や分解にどのように影響を与えているか,またこれらの下流のシグナル伝達系にどのように影響を与えているのか,in vitroで評価を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヌードマウスにヒトの口腔癌細胞を移植する実験の際に,内部で嚢胞様の腔を形成する個体が多く認められ,正確な腫瘍の増殖が評価出来ない状況となった.このため,癌細胞数や種類の変更,移植法の変更などの条件検討を行っているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
現在、癌細胞数や種類の変更,移植法の変更などの条件検討を行っており、条件が決定すれば,その後は問題なくin vivo, in vitroの研究が進められると考えている.
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Causes of Carryover |
動物実験において、腫瘍体積の評価に際して腫瘍内部に嚢胞性変化を生じる個体が多く認められ,腫瘍増殖の正確な評価を行うことが出来ず、次年度使用が生じた。動物実験の過程で実験条件が決定次第繰り越した金額を使用して研究を進める予定である。
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