2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of bases to develop senescence-senolysis induction therapy for oral squamous cell carcinoma
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21K10092
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今井 智章 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (80599598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 祥弘 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (30590517)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞老化 / 口腔扁平上皮癌 / SASP |
Outline of Annual Research Achievements |
多様なストレスにさらされた細胞が不可逆的な増殖停止に至る細胞老化(senescence)は発癌防御機構である一方、老化細胞は微小環境において慢性炎症を惹起 し、発癌や悪性進展化を促進することが示唆されている。口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞の老化を誘導し、老化細胞を選択的に除去する(senolysis)治療法 (senescence-senolysis誘導療法)の基盤を構築することを目的に、各種OSCC細胞に対する老化誘導効果とsenolysis誘導低分子化合物による抗腫瘍効果をin vitroおよびin vivoで検証することを目指している。 令和4年度は引き続きマウス口腔癌細胞株Sq1979細胞を用いて解析を行った。この細胞を10,000,000個/mlになるように調整し、50μLをC3H/HeNマウス の舌に接種した。これらの担癌マウスにシスプラチン(CDDP)を尾静脈から投与し、これを週に1回、2週間継続した後、腫瘍を切除した。切除した腫瘍組織からタンパク質を回収し、細胞老化に関与するSASP因子の発現について検討した。CDDP誘導細胞老化から発現するSASP因子を解析することを目的に、回収したタンパク質を用いて炎症性サイトカインにおけるAntibody-arrayを行った。 CDDP投与群は非投与群に比較していくつかのSASP因子の発現上昇を認めた。これらのSASP因子の発現上昇がCDDPによる癌細胞の細胞老化からくるものかどうかを検討するため、培養Sq1979細胞に20μMのCDDPを添加し、RNAを回収、RT-qPCR法にて解析したところ、これらのSASP因子の発現上昇を認めた。これらの結果は、炎症性サイトカインの一種であるSASP因子が抗癌剤による癌細胞の細胞老化により発現し、癌組織に種々の影響を与えていると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスSCC細胞系によるin vivoおよびin vitro解析をp21阻害剤などを用いて継続することにより、局所微小環境も含めた抗がん剤による細胞老化への影響の解析を継続する。 併せて、臨床検体における細胞老化関連 分子の解析(免疫組織化学染色)を進める。
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Research Products
(3 results)