2023 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of bases to develop senescence-senolysis induction therapy for oral squamous cell carcinoma
Project/Area Number |
21K10092
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今井 智章 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (80599598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 祥弘 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30590517)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞老化 / 口腔扁平上皮癌 / SASP |
Outline of Annual Research Achievements |
多様なストレスにさらされた細胞が不可逆的な増殖停止に至る細胞老化(senescence)は発癌防御機構である一方、老化細胞は微小環境において慢性炎症を惹起し、発癌や悪性進展化を促進することが示唆されている。口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞の老化を誘導し、老化細胞を選択的に除去する(senolysis)治療法(senescence-senolysis誘導療法)の基盤を構築することを目的に、各種OSCC細胞に対する老化誘導効果とsenolysis誘導低分子化合物による抗腫瘍効果をin vitroおよびin vivoで検証することを目指している。 令和5年度は、令和3・4年度と同様にマウス口腔癌細胞株であるSq1979細胞(NR-S1)を用いて解析を行った。この細胞をシスプラチンで処理し、癌細胞の細胞老化を評価した。また、この細胞を舌に接種した担癌マウスモデルにシスプラチンやp21阻害剤を尾静脈から投与し、その後、腫瘍を切除し、組織学的検討、タンパク質、遺伝子発現解析を行った。 切除した腫瘍組織からタンパク質を回収し、解析を行った結果、シスプラチン投与群は非投与群に比較して細胞老化を誘導するp21の発現上昇を認めた。癌細胞にシスプラチンを処理し、in vitroで解析したところ、細胞老化により分泌されるSASP因子の発現上昇を認めた。また、シスプラチンと同時にp21の阻害剤で癌細胞を処理すると、SASP因子の発現上昇も阻害された。 以上の結果から口腔癌に対する癌薬物療法により、癌細胞にはp21を介した細胞老化が誘導されている可能性が示唆された。 現在、これらの結果を英文雑誌に投稿準備中である。
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Research Products
(3 results)