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2021 Fiscal Year Research-status Report

難治性口腔がんに有効な腫瘍溶解ウイルスの開発

Research Project

Project/Area Number 21K10130
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

安田 元昭  北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (90239765)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 東野 史裕  北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (50301891)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords口腔がん / アデノウイルス / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

令和3年度は主に2つの実験を行い以下の結果を得ることができた。①ヒト5型アデノウイルスのE4領域に任意の遺伝子配列を挿入することが可能か否かを判定するために、E4領域約3500塩基対の配列のうちorf6、orf6/7領域をルシフェラーゼ遺伝子に改変したプラスミドを構築し、その発現をルシフェラーゼアッセイにて解析した。この実験により、orf6の開始コドンを保存することにより、E4orf1-orf4の転写・翻訳を損なうことなく候補遺伝子を組み込むことが可能であることが確認された。またこの転写・翻訳反応は細胞内でE1Aの発現がなくても進行することが明らかとなった。②オートファジー関連タンパク質どうしの結合性をmammalian two hybrid法にて解析した結果、BNIP1およびBNIP3に存在するLIR( LC3 interacting region)を介したLC3AおよびLC3Bとの直接的な結合を確認できた。一方、BNIP1およびBNIP3とSQSTM1/p62の結合性に関しては、BNIP1-SQSTM1/p62の組み合わせにおいてのみ有意な結合性が認められ、この結合の一部にはBH3ドメインの関与の可能性が示唆された。仮にアデノウイルスの構造タンパク質の一部(Hexon、Fiberなど)がBNIP1、BNIP3およびSQSTM1/p62と結合することによって選択的にオートファジーによる排除を受けているのであれば、E1B19Kなどのタンパク質による抗オートファジー効果は、宿主細胞のウイルス排除機構の不活化に対して大きな役割を果たしていると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定どおり,オートファジー関連タンパク質であるBNIP1およびBNIP3のクローニングおよびSTSQM1、LC3との直接結合について解析することができた。4年度にはアデノウイルス構造タンパク質とオートファジー機構の関連について解析を進める予定である。特異抗体の作成委託を計画しているが、コロナ禍による受注遅延があった場合は、構造タンパク質にタグ配列を付与して対応していく予定である。

Strategy for Future Research Activity

選択的オートファジーに関与していると考えられるp62/SQSTM1ノックアウトマウス細胞(当教室所有)にウイルス感染を行いウイルス複製効率の改善をリアルタイムPCRにて定量的に解析する。この場合ヒトアデノウイルスはマウスの系では顕著な複製が起こらないので感染させたウイルスゲノム量の経時的な現象を定量することとなる。

Causes of Carryover

試薬・キット類などの減額キャンペーンなどにより、当初見込み額よりも消耗品費が少なくなったためであり、研究遂行に関しては問題はなかったと考えられる。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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