2023 Fiscal Year Annual Research Report
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21K10130
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安田 元昭 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (90239765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東野 史裕 北海道情報大学, 医療情報学部, 教授 (50301891)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腫瘍溶解ウイルス / アデノウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
アデノウイルス初期プロモーター(E4) Luciferase上流にNanogプロモーター配列(7788525-7789557: NC_000012.12)をクローニングし、HeLa細胞を用いて、山中4因子(Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)の強制発現によるルシフェラーゼ発現変化を検討した。この実験では、山中4因子のうちOct3/4, Sox2がルシフェラーゼ発現を有意に抑制した。この配列をアデノウイルスE4プロモーターの上流に組み込んだところ、Oct3/4, Sox2によるE4プロモーターの抑制効果はキャンセルされ、このようなプロ―モータ領域を有するヒトアデノウイルスE4領域の転写は野生型に比較してKLF4により有意に活性化される可能性が示唆された。E4領域の転写はアデノウイルス増殖に必須であるが、感染初期に自然免疫応答にて活性化されるNF-kBとE4タンパク質の関りについての検討においてはE4orf4が直接結合することにより、E4orf6/7がE2F4を介することによりNF-kBの転写活性化能を抑制することが明らかとなった。GFP-LC3を導入したHeLa細胞に野生型アデノウイルスを感染させると、感染に時間後には顕著に観察されるLC3の顆粒状構造が感染16時間後にはほとんど消失することが明らかとなった。E1B19K標的タンパク質とp62/SQSTM1との結合についての解析では、BNIP1が主要な結合パートナーでありBNIP3はSQSTM1との結合性を示さなかった。一方、LC3との結合性を同様なTwo Hybrid法で検討してみると、ここではBNIP3のみが顕著な結合性を示した。
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