2021 Fiscal Year Research-status Report
口腔がんの進展・転移における低酸素環境下でのcPLA2の働き
Project/Area Number |
21K10141
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佛坂 由可 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (10244089)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 郁夫 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (80295089)
田代 茂樹 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (20300882)
佐々木 美穂 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (10437874)
佛坂 斉祉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (90199513)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | cPLA2 / HIF-1α / 低酸素 / がん治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、口腔がんの進展並びに転移において、低酸素領域で働くストレス応答蛋白質Ca2+依存性 cytosolic phospholipase A2 (cPLA2)が担っている働きを、我々が新たに確立したcPLA2 conditional knock-out (cPLA2-CKO)マウスを用いて解明することである。さらに、低酸素応答のマスターレギュレーターである転写因子hypoxia-inducible factor 1α (HIF-1α)とcPLA2の相互作用に着目し、cPLA2と HIF-1αが協調して、あるいは拮抗的に働くメカニズムを、cPLA2-CKO マウスを基に構築した in vivo ならびに in vitro 実験系を利用して明らかにする目的で実験を開始した。本研究により、cPLA2が、がん治療における有用な標的遺伝子である可能性が示唆されることを期待している。 本年度は、cPLA2-CKO マウスとそのコントロールマウスcPLA2-WTマウスの胎児由来細胞(Mouse embryonic fibroblast)を採取し培養を行った。細胞数を一致させて、低酸素(Hypoxia)とUV (Ultraviolet)を照射した。Hypoxia, UVともに、cPLA2-WTマウスと比較して、明らかにcPLA2-CKO マウスの細胞の細胞死の割合が高いことに気付いた。現在、その減少が引き起こされる原因をcPLA2の下流経路を中心に検索している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究はおおむね順調に進展していると思われる。cPLA2-CKO マウスとそのコントロールマウスcPLA2-WTマウスの胎児由来細胞(Mouse embryonic fibroblast)の採取や、低酸素(Hypoxia)とUV (Ultraviolet)照射を行った実験は予定通り遂行することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、さらに研究を進めて、cPLA2-WTマウスと比較して、cPLA2-CKO マウスの細胞の細胞死の割合が高い理由を研究したいと考えている。
|
Causes of Carryover |
(理由) 物品購入の購入価格の節減につとめた結果、本年度の研究費は予定より少なくなった。また、参加を予定していた口腔外科学会、日本分子生物学会がZOOM参加となり旅費を使用しなかったため。 (使用計画) 本年度の研究に使用する、cPLA2-CKOマウスとそのコントロールマウスの購入に充てる予定である。
|
Research Products
(7 results)