2022 Fiscal Year Research-status Report
化学療法抵抗性の頭頸部腫瘍を伴う患者でニボルマブが化学療法を著効する仕組みの解明
Project/Area Number |
21K10150
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
長縄 鋼亮 朝日大学, 歯学部, 講師 (50712452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 泰徳 朝日大学, 歯学部, 教授 (30247556)
高山 英次 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70533446)
梅村 直己 朝日大学, 歯学部, 講師 (80609107)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 頭頸部腫瘍 / 化学療法 / 分子標的療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
化学療法抵抗性の頭頸部腫瘍(HNC)を伴う患者で、ニボルマブによる分子標的療法後に、化学療法が奏功する症例が散見される。HNC、ニボルマブ、抗癌剤のいずれもが患者の免疫能に干渉する。しかし、免疫不全のヌードマウスに患者のHNCを移植して、腫瘍や治療が免疫系に及ぼす影響を検討することや、免疫系が健常なマウスに患者のHNCを移殖することは困難である。 そこで本研究代表者は、マウス由来のHNCからシスプラチン抵抗性の細胞群を作成して、免疫能が健常な同種同系統マウスに移植するモデルを樹立した。そして、この化学療法抵抗性のHNCに特異的な発現分子や、移動能や浸潤能などの形質的特徴を明らかにした。 さらに、全身免疫能に及ぼす影響や、(ニボルマブによる分子標的療法後に化学療法が奏功する仕組みを検討する。本研究は、単に患者の免疫能への影響やその仕組み明らかにするのみならず、治療後のQOL改善および様々な疾病の予防や治療に有益な新規の知見を与えると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウス由来のHNCからシスプラチン抵抗性の細胞群を作成して、免疫能が健常な同種同系統マウスに移植するモデルを樹立した。そして、この化学療法抵抗性のHNCに特異的な発現分子や、移動能や浸潤能などの形質的特徴を明らかにした。 この化学療法抵抗性HNCを移植したマウスに特異的な抗腫瘍免疫能や全身免疫能に及ぼす影響の検討をすすめている。 マウスに特異的な抗腫瘍免疫能や全身免疫能に及ぼす影響の検討が部分的に新年度に持ち越しになり、学会発表や誌上発表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
この化学療法抵抗性HNCを移植したマウスに特異的な抗腫瘍免疫能や全身免疫能に及ぼす影響を明らかにする。 さらに、この化学療法抵抗性HNC移植動物モデルおよび抗PD-1抗体や抗PD-1L抗体を用いて、分子標的療法後に化学療法が奏功する仕組みを検討する。
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Causes of Carryover |
各分担者が節約に努めていること、マウスに特異的な抗腫瘍免疫能や全身免疫能に及ぼす影響の検討が部分的に新年度に持ち越しになったこと、学会発表や誌上発表が遅れていることなどによる。
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