2021 Fiscal Year Research-status Report
レジンによるアレルギーおよび免疫増強効果の機序解明
Project/Area Number |
21K10157
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂東 加南 東北大学, 大学病院, 医員 (20772198)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒石 智誠 東北大学, 歯学研究科, 講師 (30400261)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | アレルギー / レジン |
Outline of Annual Research Achievements |
レジンは医療現場において歯科治療や人工関節、日常生活においてジェルネイルなどに広く 利用され、直接生体に触れる機会は多い。その一方で、副作用であるレジンアレルギーが多 数報告され大きな問題となっているが、未だに発症機序は明らかになっておらず適切な治療 法も確立されていない。レジンは、細胞刺激性は強いが、アレルゲンとしての強さは弱いた め、有効な動物モデルがなく、レジンアレルギーの研究はほとんど進んでいない。申請者らは、レジンの細胞刺激性に着目して、レジンがアレルゲンとしてではなく免疫増強剤として 金属アレルギーを悪化させることを明らかにしてきた。そこで本研究では、 (1)レジンアレルギーのマウスモデルの確立 (2)レジンによる免疫増強効果の機序解明により、 「アレルゲン」および「免疫増強剤」としての2つの新しい視点から、レジンによるアレルギーの病態および機序を明らかにし、予防法および治療法を提供することを目的とする。 IV型アレルギーに対するレジンによる免疫増強効果の検討した。マウスの背部にアレルゲンとして、Th1細胞型である DNFBおよび Th2細胞型である FITCを塗布し、感作する。7日後に、これらアレルゲンを耳介部に接触性皮膚炎を誘導し、耳介部の腫脹を測定した。レジンであるメチルメタクリレートをこれらアレルゲンと同時に感作相および惹起相の両相に投与した。感作相および惹起相の両相において、免疫増強効果を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた計画通り進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
レジンによる免疫増強効果については、機序について検討していく予定である。 レジンアレルギーマウスモデルの確立については、当初計画した方法で行う予定である。
|
Causes of Carryover |
予定している実験に使用する試薬および備品が次年度使用額を上回るため、次年度使用額および翌年度として請求した助成金を合わせて購入予定である。
|
Research Products
(2 results)