• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

遺伝性口顎部ジストニアの病態解明に向けた神経基盤の解明

Research Project

Project/Area Number 21K10169
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

黒瀬 雅之  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40397162)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹林 浩秀  新潟大学, 医歯学系, 教授 (60353439)
吉岡 望  新潟大学, 医歯学系, 助教 (20708375)
山村 健介  新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
佐藤 大祐  新潟大学, 研究推進機構, 助教 (70778703) [Withdrawn]
森川 和政  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (70514686)
岡本 圭一郎  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50382338)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsジストニア / 不随意運動 / ニューロパチー / 咀嚼 / 嚥下
Outline of Annual Research Achievements

不随意な筋の協調障害により運動動作が障害されるジストニアの一症状である口顎部(オーラル)ジストニアは、詳細な病態が明らかになっておらず疾患に対する包括的な理解が進んでいない。本研究計画では、全身性ジストニア様の運動障害を呈するDst 遺伝子 (細胞骨格リンカータンパク質をコードし、変異によりニューロパチーを引き起こす) 変異マウスを用いて、①病態モデル確立のための表現型解析 ②顎口腔系で発症する不随意運動の原因部位の探索について研究を行うことを計画している。具体的には、先行研究で原因部位の候補とした脳幹・感覚神経系それぞれに部位選択的にDst発現を抑制したcKOマウス、部位選択的にDst発現を回復したcRescueマウスを作成し、電気生理学・組織学実験による詳細な表現系解析を行い、発症する症状の比較により原因部位を明らかとする。研究計画の2年目に当たる本年度は、Dst gtマウスの系統がおおよそ確立されたため、ホモマウスを用いた実験を行った。電気生理学的実験として、マウスの舌や硬口蓋に刺激電極を設置した開口反射記録、咬筋と咀嚼筋に筋電図電極を刺入し自由行動下での咀嚼運動・嚥下運動記録、そして組織学的実験を実施した。ホモの個体は、離乳後に早期に衰弱が始まるため、生後3-4週齢程度での実験が必要であり、実験手技の難易度が高いが、咀嚼運動では咬筋と舌骨上筋での明確な同時収縮が観察され、安静時にも両筋の同時収縮が観察されるなど、ワイルド個体では見られない特徴を得ることが出来た。免疫組織学的実験では、ストレスマーカーを用いた研究において、三叉神経節の感覚神経細胞に明確なマーカー発現が見られ、感覚神経細胞の変性という結果を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究課題では、Dstマウスを対象とした電気生理学的並びに免疫組織学的実験を組み込んでいる。その中で、マウス機能の生理学的検索として開口反射を電気的に誘発し、その反射応答誘発までの潜時を計測することを計画に組み込んでいた。野生型マウスでは、個体サイズが大きく、電気刺激によるアーチファクトの影響が少ないが、Dstのホモマウスは、3-4週齢で実験をする必要があり、個体サイズが非常に小さく、電気刺激によるアーチファクトの影響が顕著であった。このため、神経変性の影響を可視化するための開口反射誘発が困難となったため、その代替えプランとして高速度カメラを使った画像解析を行うことした。その準備や記録系の確立のために実験計画はやや遅延している。

Strategy for Future Research Activity

Dstマウスの系統は、本学動物実験センターにて適切に管理され、順調に実験個体を得ることが可能な状況である。進捗状況に記したように、電気生理学的実験の手法に一部変更があったが、高速度カメラの設置はすでに終えており、記録・解析の術式を会得している最中である。次年度は最終年度であり、これまでの成果を学会発表や論文発表の形で公表できるように研究計画を遂行する。

Causes of Carryover

研究資料収集も目的として参加を予定していた学会がハイブリッド開催となり、現地参加ではななくオンライン参加を選択したため、出張旅費に差額が生じた。次年度に繰り越すことで、研究計画遂行に必要なる薬剤などに余剰分を用いることとする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Isoform-specific mutation in Dystonin-b gene causes late-onset protein aggregate myopathy and cardiomyopathy2022

    • Author(s)
      Yoshioka Nozomu、Kurose Masayuki、Yano Masato、Tran Dang Minh、Okuda Shujiro、Mori-Ochiai Yukiko、Horie Masao、Nagai Toshihiro、Nishino Ichizo、Shibata Shinsuke、Takebayashi Hirohide
    • Journal Title

      eLife

      Volume: 11 Pages: e78419

    • DOI

      10.7554/eLife.78419

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi