2023 Fiscal Year Research-status Report
長鎖非コードRNAによる骨細胞メカニカルストレス応答制御機構の解明
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21K10189
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
石川 崇典 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70845809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (80295807)
前田 綾 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 講師 (10457666)
大賀 泰彦 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (40780002)
久保田 聡 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90221936)
西田 崇 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (30322233)
服部 高子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (00228488)
高江洲 かずみ (河田かずみ) 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10457228)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | lncRNA / 骨細胞 / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
最近、タンパク質をコードしない長鎖非コードRNA(lncRNA)が様々な生理的機能に関与することが明らかとなり、種々のlncRNAの解析が進められている。矯正歯科治療は歯や骨がメカニカルストレスをうけ、歯の周囲の骨が吸収・添加を繰り返すことで矯正的歯の移動が生じている。 そこで、本研究では骨細胞へのメカニカルストレスとlncRNAの関連を調査しており、一昨年度は関連するlncRNA特定の前段階として骨細胞様細胞株MLO-Y4細胞に種々の圧縮力をかけ、骨芽細胞マーカー遺伝子の評価を行い、昨年度は圧縮力に加え伸展力、せん断応力についても検討を行った。 今年度は、メカニカルストレスに関係する可能性があったlncRNAを5つピックアップし、骨細胞への圧縮力付与後の遺伝子変化について定量RT-PCRにより評価した。結果として、3つのlncRNAには遺伝子の増減がみられ、かつ圧縮力の大きさやかける時間によっても遺伝子発現が変動するlncRNAの種類や発現量が変わることが明らかとなり、網羅的解析前のメカニカルストレス付与の条件を絞ることができた。この結果を基に、次年度は遺伝子発現の変動が特に大きかった条件で得たサンプルに対しRNAシーケンスを行いlncRNAの発現を網羅的に解析し、ピックアップしたlncRNA以外のRNAについての変動も探る。同サンプルの解析結果より、さらに多くのlncRNAの遺伝子発現の変化が確認できると考えており、その中で特に遺伝子発現の変動が多かったRNAをin vitroにてノックダウンおよび強制発現させ、骨代謝マーカー遺伝子の発現変動を確認し、その詳細な機能を調査することとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験の条件の設定に時間を要してしまった。次年度は遅れをとりもどすよう積極的に研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目に実施した実験条件を基にRNAシーケンスによる網羅的遺伝子解析を進め、lncRNAの発現の変動を調査する。その中で特に変動の大きかったRNAを選択し、in vitroでの検証を進める。
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Causes of Carryover |
今年度のうちにRNAシーケンシングまで実施する予定であったが間に合わず、次年度へ同解析のための研究費を繰り越すこととなったため。
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