2021 Fiscal Year Research-status Report
Regulation of microRNAs that transmit information from gingival tissue to systemic organs
Project/Area Number |
21K10207
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40157904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 貴之 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30580253)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70346443)
友藤 孝明 朝日大学, 歯学部, 教授 (80335629)
片岡 広太 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80744185) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | microRNA / 歯周病 / 肝臓 / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病は、歯周組織の炎症性疾患である。また、歯周病は様々な全身疾患に影響することが知られている。しかし、歯周病が、どのような機序で全身臓器に影響するかについては不明な点が多い。 microRNAは、17~25塩基対からなる短鎖ノンコーディングRNAであり、互いに部分相補的な遺伝子配列を持つメッセンジャー RNA(mRNA)に結合し、その遺伝子発現を制御する。本研究では、歯周病由来の特定の血清microRNAが、全身臓器のmRNAの遺伝子発現を制御し、病変を引き起こすという仮説を立て、候補となる血清microRNAを特定することを目的とした。 ラットを用いて、歯周病を人工的に惹起させる群(実験群、8匹)と何もしない群(対照群、8匹)に分け4週間飼育した。まず肝臓に注目したところ、実験群でアポトーシスが認められた。また、2群間で、血清中の発現量が著しく異なるmicroRNA52種類と肝臓で発現量が著しく異なるmRNA33種類がスクリーニングされた。バイオインフォマティクス解析の結果、肝臓mRNAのうち、12種類(Gpr12、Hyou1、Rgma、Rad51、Dusp4、Chac1、Ier5、Ybx3、Pard6g、Bloc1s3、Sephs2、Il7)は、変動した血清miRNA (発現量比 >1.5、<0.67)の標的遺伝子と一致していることが判明した。そのうち、Hyou1、Chac1、Bloc1s3は、アポトーシスに関わる作用を有しており、これら3種類の肝臓mRNAの上流に存在する血清microRNAは、miR-3591、miR-181a-2-3p、miR-6321であった。 以上のことから、歯周病モデルラットにおいて、miR-3591、miR-181a-2-3p、miR-6321は、肝臓mRNAであるHyou1、Chac1、Bloc1s3の遺伝子発現を制御し、肝細胞のアポトーシスを引き起こした可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は、実験手技のトレーニングが主であった。また、全身臓器のうち、肝臓への悪影響に関する機序の一部を解明したにすぎない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、別の臓器(脳、唾液腺、心臓、腎臓など)にも焦点を当てる予定である。また、抽出されたmicroRNAが臓器中、血液中の細胞外小胞中、および歯周組織中に共通して含まれているか、また時間依存性に変動しているのかも確認する必要がある。さらに、その下流の蛋白質レベルでの変動も起こっているかも確認する予定である。
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Causes of Carryover |
令和3年度は、小規模の予備実験であった。令和4年度は、動物実験の個体数を増やし、また、広範囲の分析を加えるために、予算を繰り越す必要があった。
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