2022 Fiscal Year Research-status Report
DMBT1 involvement in induction of oral mucositis by Candida
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21K10214
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
於保 孝彦 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (50160940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 恵美 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (00304816)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カンジダ菌 / 口腔粘膜炎 / DMBT1 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、Candida albicansとDMBT1の機能領域であるSRCRP2との反応に関わる菌体成分の同定に取り組み、以下の成果を得た。
1.菌体表層成分をzymolyase処理によって抽出し、硫安沈殿を経て、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー法で分画した。次に、C. albicans菌体のSRCRP2への結合に及ぼす各画分の抑制効果を調べた。その後、抑制効果を示す画分を集めてSDS-PAGEで調べたところ、25 kDaの単一バンドとして認められた。2.精製成分を質量分析で同定したところ、C. albicansの60SリボソームタンパクL10aであることが明らかになった。3. 精製成分に対するマウス抗血清を作成し、菌体の免疫染色を行ったところ、その成分が菌体表層に局在することが確認された。4.C. albicans菌体をガラスビーズで破砕し、遠心操作によって細胞壁成分と細胞質成分に分けた。各成分をSDS-PAGE後、精製成分に対するマウス抗血清を用いてウエスタンブロットを行ったところ、精製成分は細胞壁成分中に含まれることが明らかになった。5.C. albicans菌体をマイクロプレートに固定し、精製成分に対するマウス抗血清を用いてcell ELISAを行った。その結果、抗血清は免疫前血清に比べてより強く菌体を認識した。
以上の結果から、分離試製された25 kDaタンパク質はC. albicans菌体表層に局在し、SRCRP2との結合反応に関与することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、ほぼ計画通りに実験を行うことができた。昨年度、Candida albicansはDMBT1に特異的に結合することを明らかにしたが、この反応に関与する菌体表層成分を分離精製することが出来た。この成分が菌体表層に存在することを、菌体の免疫染色、細胞壁分画成分を用いたウエスタンブロット、さらにcell ELISAで確認することができた。これらの結果は今後の研究の進展にとって有益な情報となる。 これらの理由から、進捗状況としてはおおむね順調であり、次年度に向けて研究を進めて行く予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、分離精製に成功したCandida albicans菌体表層アドヘジンは、菌体のSRCRP2への結合を完全には抑制することができなかったことから、他のアドヘジンが存在する可能性が残った。そこで、今年度はそのアドヘジンの精製を試み、その性状を明らかにする。 次に、C. albicansと口腔レンサ球菌との相互作用を位相差顕微鏡で調べる。さらにC. albicansと各口腔レンサ球菌との混合体を口腔粘膜上皮細胞に作用させ、DMBT1の誘導を調べる。
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Causes of Carryover |
当初計画で実施する予定であった口腔粘膜上皮細胞からのDMBT1の誘導を確認できなかった。当該研究に用いる予定の消耗品費を使用しなかったため、次年度使用額を生じることとなった。 令和5年度は、口腔粘膜上皮細胞からのDMBT1の誘導を確認するため、この費用を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)