2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new antibacterial oral care agent for the elderly: Attempt from basic experiment to clinical practical use
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21K10219
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田村 宗明 日本大学, 歯学部, 准教授 (30227293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉福 英信 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (20250186)
阿部 仁子 日本大学, 歯学部, 准教授 (70508671)
植田 耕一郎 日本大学, 歯学部, 教授 (80313518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / 口腔ケア / 予防 / 歯周病 / 口腔と全身疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、口腔病原微生物はう蝕や歯周病などの口腔内疾患のみならず、さまざまな全身性疾患の発症に関与していることは明らかとなってきている。免疫機能や身体的な要因が低下している高齢者は口腔内疾患から全身性疾患が発症しやすい状態といえる。このような理由から、超高齢化社会を迎えている本国の口腔フレイル症状者数および要介護高齢者数の増加から、口腔が原因となる健康状態の悪化した高齢者数と莫大な高齢者医療費の増加を引き起こす可能性が高い。したがって、高齢者の口腔ケアは口腔内外疾患発症を予防する目的として非常に重要となる。 申請者らは、これまで天然抗菌成分のカテキンを含有した口腔ケアジェルを開発してう蝕、歯周病ならびにカンジダ症の原因菌の発育抑制効果を発揮するが、口腔の正常維持に関わる菌には影響を与えない選択的抗菌効果を発見し、口腔疾患が関与する全身疾患の発症予防および臨床応用の可能性を導いた。この経験を活かし、高齢者の口腔ケアに有用な他の新規抗菌成分を発見して新たに有用な口腔ケアジェルを開発し、臨床応用の可能性について検討することとした。さまざまな天然成分やイオンなどから口腔病原菌に抗菌効果を発揮する成分検索を行った結果、ワサビ成分のアリルイソチオシアネートなどのいくつかの抗菌作用をもつ天然植物成分と、バイオアクティブガラスから放出される6種類のイオンが抗菌効果を発揮することを見出し、これらの抗菌機序を解析するとともに臨床応用への可能性を検討した。一方、これら以外の口腔での使用が可能と思われるフッ素化合物やポリリン酸化合物について抗菌効果を確認して臨床実験を試みた。これらの抗菌成分を口腔ケアに使用することは高齢者の口腔内環境の改善とQOLの向上に貢献できるものと考えられ、今後作用メカニズムをより詳細に検討し、動物および臨床実験を重ねてこれら口腔ケア剤の臨床応用の可能性について検討する。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] ヨーグルト摂取が口腔内常在菌に交叉する唾液中IgAレベルに与える影響2023
Author(s)
山本裕子, 猿田樹理, 坂口和歌子, 東雅啓, 清水智子, 両角俊哉, 田村宗明, 高橋徹, 根岸紘生, 土橋英恵, 市川愛弓, 下仲敦, 横尾岳大, 唐舒宜, 牧野聖也, 狩野宏, 北條研一, 槻木恵一
Organizer
第66回春季日本歯周病学会学術大会
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