2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の肺炎および口臭予防を目的とした新規口腔環境改善手法の確立
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21K10228
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福井 誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (50325289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 治美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 講師 (10805253)
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (70189801)
吉岡 昌美 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90243708)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 舌苔 / 揮発性硫黄化合物 / 高齢者 / 肺炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度には今後の研究遂行に必要なデータとして、舌苔付着状況と口腔内揮発性硫黄化合物(VSC)濃度との関連について及び高齢者の口腔環境と肺炎に関する調査を行った。舌苔付着状況と口腔内揮発性硫黄化合物濃度との関連について、徳島大学病院口臭外来受診者162名を対象に調査を行った。ガスクロマトグラフィー検査による揮発性硫黄化合物濃度の測定を行い、性別、年齢、日常の口腔清掃習慣および喫煙習慣を調べ、舌苔沈着状況はWinkle Tongue Coating Index (WTCI) にて数値化し、歯周状態または口腔清掃状態を加えて口臭と口腔環境との関連性について統計学的に分析した結果VSCの発生には、舌苔沈着が関与しており、口臭の予防のために舌苔沈着を低減させる必要性が示唆された。高齢者の口腔環境と肺炎に関する調査について、徳島市で実施された平成27年度から令和3年度までの6年間で後期高齢者歯科健診プログラムに参加した75歳以上の徳島市住民のうち、92歳以上または生活保護等を除く667名を対象に調査を行った。年齢、性別、BMI、現在療養中の疾病の有無、義歯の使用状況、半年前に比べて固いものが食べにくくなったかどうか、食事中のむせ、口の渇きの有無、年に1回以上の歯科健診の受診の有無、口腔内状況及び舌苔の付着状況についてと肺炎発症の有無との関連について分析を行った結果、口の渇きが、高齢者の肺炎発症の予測因子となりうる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度には2021年度の研究実績の論文投稿を行い、掲載がなされた。また、舌苔と口臭発生との関連、高齢者の肺炎発症と口の渇きとの関連についての調査の結果、本研究の重要性を再認識することができた。反面、分担研究者の所属変更やそれに伴う研究代表者の業務増加があり、そちらに時間を割かれるという事情もあり、漢方薬摂取に関する研究の整備が遅れている。2023年度の研究予定を早急に実施できる体制を整え、早急に倫理申請と漢方薬摂取に関する研究の整備を行い、健常者を対象とした漢方薬摂取による唾液分泌量並びに分泌型IgA濃度変化を測定する。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度では舌苔と口臭発生との関連および高齢者の肺炎と口喝に関する調査を行い、高齢者の唾液分泌促進が口臭と肺炎の予防において重要であることが示された。今後の研究における漢方薬摂取による介入研究を進行するため、早急に倫理申請と漢方薬摂取に関する研究の整備を行い、まずは健常者を対象とした漢方薬摂取による唾液分泌量並びに分泌型IgA濃度変化を測定する。併せて高齢者の介入研究の遂行について検討と被験者の勧誘を開始し、今後の研究の円滑な遂行を目指す。
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Causes of Carryover |
本年度は昨年度に引き続き、新型コロナ感染症の流行により各種学会がweb開催となるなど、予定していた旅費の使用が大幅に減少した。また、予定していた研究内容のうち、漢方薬に関する研究が2023年度での実施となったため、薬品等の購入に係る費用が持ち越しとなったため。 (使用計画)2023年度は、新型コロナ感染症の5類相当見直しのため各種学会への現地参加が可能と思われる社会情勢となっていることが予想されるため、旅費の使用が多く必要になると予想される。また、現在投稿中の論文が査読中ではあるが、採用された際の投稿費用が必要となる。併せて、今年度購入していなかった漢方薬に関する試薬の購入を予定しており、これらは次年度研究費と併せて使用する計画である。
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Research Products
(4 results)