2023 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between occlusal disharmony and brain/cardiovascular diseases
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21K10242
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
奥村 敏 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60233475)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ベータ受容体 / 咬合異常 / アポトーシス / 線維化 / 酸化ストレス / シグナル伝達 / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
[目的]「咬合異常(BO;Bite-opening)による心不全ならびに心房細動の発症に、AC5-Epac1経路が重要である」という仮説の検証を、野生型マウス(C57BL/6)を用いてEpac1の上流に存在する5型アデニル酸シクラーゼの選択的抑制薬であるビダラビン(Suita etal. Pflugers Arch 2018)の慢性投与を行い検討した。 [方法] 雄16週令のC57BL/6マウスを1)コントロール(CTRL)群、2)BO群、3)ビダラビン投与群(15mg/kg/day)、4)BO+ビダラビン投与群の4群に分けた。ビダラビン投与後に生理学実験(心エコー、心房細動)を行った。生理学実験終了後に心臓組織(心筋、心房)を摘出した。 [結果] BO負荷で誘導される心臓リモデリング(心筋細胞のアポトーシス、心臓線維化)ならびに心機能低下はビダラビンを併用投与することで有意に抑制されていた (2021年度)。心臓線維化ならびにアポトーシスを線維化マーカー(α-SMA)、アポトーシス関連タンパク(Bax/BCL-2比)、酸化ストレス (8-OHdG免疫染色)がBO負荷で誘導され、ビダラビンの併用投与で抑制された(2022年度)。2023年度はBO負荷による酸化ストレス誘導メカニズムを調べた。活性酸素(ROS)の産生を誘導するnicotinamide adenine dinucleotide phosphate oxidase (NOS) の2種類のサブタイプ(NOX2, NOX4)とxanthine oxidase (XO)の発現量を調べたところNOX2では4群間で有意差が見られなかったが、NOX4ならびにXOはBO群で発現量がCTRL群に比較して有意に高値を示したが、ビダラビンの併用投与で有意に抑制されていた。以上の結果からBOによるROSの産生にはNOX4とXOの活性化が重要であり、その過程にAC5-Epac1経路が重要な役割をはたしていることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
咬合異常により心臓リモデリングならびに心機能障害が誘導されること、その過程でAC5-Epac1経路の活性化によりNOX4ならびにXOの活性化による酸化ストレスが重要な役割を演じていることが重要であることが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、咬合異常により誘導される酸化ストレスがどのようなメカニズムで心機能抑制を誘導するかを検討する。ビダラビンは水に対する溶解性が低いため水溶性を高めた新規ビダラビン化合物(特許登録:5489336)を我々は作成した。2024年度はこれらの新規ビダラビン化合物の心臓保護効果をビダラビンと比較検討する。
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Causes of Carryover |
1) 次年度使用額が生じた理由 研究代表者のその他の業務の多忙のため。 2) 研究費の使用計画 研究費は動物購入費用、消耗品(抗体、キット類など)に使用する予定である。また研究成果は第66回歯科基礎医学会学術大会(長崎)ならびに第102回日本生理学会大会(幕張)にて発表し国際誌に発表する予定である。そのため研究費は旅費、学会参加費、論文投稿費用にも使用する予定である。
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