2023 Fiscal Year Annual Research Report
Basic study of new periodontal disease prevention method using antibody drug
Project/Area Number |
21K10269
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
合田 征司 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (70351476)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 炎症性ケモカイン / RANKL / 抗CX3CL1 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性歯周炎へのCX3CL1中和抗体の有効性について検討した。 結果は、歯肉線維芽細胞においてLPSで刺激を24時間で歯肉線維芽細胞にCX3CL1の発現を認めた。マウス動物実験においては、口腔内に2日おきに計3回P. gingivalis菌感染行った24時間後、歯根膜細胞においてCX3CL1発現を認めたが、RANKLの発現は認めなかった。さらに、1か月後、歯根膜細胞および骨芽細胞においてCX3CL1発現は減弱し、RANKLの発現を強く認めた。CT画像解析においても歯槽骨吸収が顕著に認められた。抗CX3CL1抗体を2・6・8・10・15・17・22・29日目に腹腔内に投与行った場合、P. gingivalis菌感染後1か月においてコントロールIgG群と比較して抗CX3CL1抗体群はCX3CL1発現およびRANKL発現の減弱が認められ、CT画像解析においても歯槽骨吸収が有意に抑制された。また、破骨細胞数、TRAP活性も有意に抑制された。P. gingivalis感染直後(24時間後)および感染後1か月の歯肉組織におけるMyd88の分解をウエスタンブロッティング法およびRT-PCR法を用いて検討した結果、歯肉線維芽細胞においてP. gingivalis感染Myd88の分解は、1回のみの感染には認められず、3回感染においてはMyd88の分解が認められた。抗CX3CL1抗体群においてもコントロール群と比較してMyd88の分解が抑制された。以上の結果から抗CX3CL1抗体は、慢性歯周炎の発症および骨吸収を抑制することが明らかとなり、今後薬剤として更なる研究が重要である事が明らかとなった。
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