2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on operation of medical resource information sharing system in the disaster
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21K10280
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
名倉 弘哲 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50267556)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 災害時安否確認 / 災害薬事コーディネーター / 災害時医療資源情報共有システム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、研究協力者である東京都北区薬剤師会の薬剤師、システム運用管理者である広井嘉栄氏の協力のもと、遠隔地でもデータ集積できるよう佐賀県薬剤師会、旭川薬剤師会それぞれのフィールドで計画した。情報収集、参加協力薬局とはメール配信によって調整を行った。しかし、当初計画していた災害時医療資源情報共有システムの社会実験が、新型コロナウィルス感染対策のため緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発令により、延期となった。そのため、経費の執行ができずに2022年度へ持ち越しとせざるを得なかった。
大規模災害時には、多くの医薬品が必要とされるが、災害発生時に必要とされる医薬品のうち、実際の大規模災害時の使用実態を反映した一般用医薬品 (OTC 医薬品 )の推奨リストは存在してない。この背景の一つとして、OTC 医薬品は処方箋が不要であり、個々の使用記録が残されないためと考えらえる。本研究のなかでは、当初OTC医薬品に関する情報収集については計画していなかったが、過去には熊本地震の際に使用されていた「OTC 医薬品使用記録」から薬剤師が残した問診票、相談記録を集計・解析し、本研究計画の調査に利用することを計画に追加することとした。そこで、熊本地震で実際に使用されたOTC医薬品に関する調査を実施し、今後の大規模災害に備えて有用と思われる「OTC 医薬品リスト」を作成し、災害時 OTC 医薬品の有用性についても併せて検証する準備を実施した。 OTC医薬品の推奨リストについては2022年3月に開催された日本災害医学会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究を遂行するために、2021年5月~災害時医療資源情報共有システムの運用計画を佐賀県薬剤師会、旭川市薬剤師会とともにオンライン会議をそれぞれ2回行い実施計画はあったが、2021年度は新型コロナウィルス感染対策のため緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発令により、すべての計画が延期となった。そのため、経費の執行ができずに2022年度へ持ち越しとせざるを得なかった。 年度当初の計画では、佐賀県薬剤師会会員薬局約200件、旭川市薬剤師会会員薬局約80件を対象にして安否確認シミュレーション、および在庫医薬品の情報共有についてで災害薬事(薬剤)コーディネーター・コーディネートシステムを確立することを目的としてきたが、現在、2022年度内に本計画を延期することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、佐賀県薬剤師会、および旭川市薬剤師会と連携し、感染対策を施したうえで2021年度に計画した災害薬事(薬剤)コーディネーター・コーディネートシステムを運用し、災害時の薬局運営状況の安否確認および医薬品供給能力の調査実験を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染対策による緊急事態宣言、まん延防止重点措置の影響で災害時医薬品情報共有システムの運用ができなかったため、2022年度に延期したため、2021年度計画は今年度実施する予定である。
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Research Products
(1 results)