2022 Fiscal Year Research-status Report
自動問診AIの利用を前提とした診断精度を最大化する診断思考理論の開発
Project/Area Number |
21K10355
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
原田 侑典 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40810502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志水 太郎 獨協医科大学, 医学部, 教授 (50810529)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自動問診AI / Diagnostic Excellence / 診断エラー |
Outline of Annual Research Achievements |
AIの診断精度を高める手法の検証、および医師の診断精度に影響しうる要因の探索を行った。 まず、複数の鑑別診断生成支援システムを用いることで、AI自動問診が作成した鑑別診断リストの精度を向上させることができるかを検証した。AI自動問診が作成したカルテ内容をもとに、他の2つの鑑別診断生成支援システムに情報を入力して鑑別診断リストを出力した。AI自動問診の鑑別診断リストも含めた合計3つの鑑別診断リストの中に最終診断が含まれている割合は、AI自動問診の鑑別診断リストに最終診断が含まれている割合から有意に上昇した。また、3つの鑑別診断リストすべてに1つ以上同じ診断が含まれている場合は、AI自動問診の鑑別診断リスト内に最終診断が含まれている割合が有意に上昇し、3つの鑑別診断リストに1つも同じ診断が含まれていない場合は、AI自動問診の鑑別診断リスト内に最終診断が含まれている割合が有意に低下した。これらの結果は、他の鑑別診断生成支援システムを利用することで、AI自動問診の鑑別診断リストの精度を推定することが可能であることを示唆しており、精度が低いと判断した場合には医師が改めて病歴を聴き直す必要があるが、精度が高いと判断した場合にはAI自動問診の鑑別診断リスト内に挙がった疾患に焦点を絞った診療を行うことで、全体としての診断精度が上がることが期待される。 また、医師の診断精度に影響しうる要因の探索として、大学病院総合診療科医師が外来・救急外来で診療した患者における診断エラーの頻度に関する研究を行った。結果としては、診療環境の違い(紹介か否か、通常業務時間帯か否か、など)が医師の診断精度に影響を与える可能性があるものの、その影響はさほど大きくないことが示唆されるものであった。むしろ、患者の症状・所見が典型か非典型かが診断精度により大きく影響することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
医師の診断精度に影響を及ぼすAI要因、患者要因に関する研究を行ったことで、AI自動問診の利用を前提とした場合の医師の診断精度を最大化する診断思考方法の前提となる情報を得ることができ、最終的な課題検証のための準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究結果から、AI自動問診の診断精度を正しく見積もることができるかどうかが医師の診断精度向上に重要であること、疾患の典型度が診断精度に大きく影響を与える可能性があることが示唆されたため、これらを調整した症例問題を揃え、医師を対象としたランダム化比較試験を行い、AI自動問診の診断精度を正しく見積もることで医師の診断精度が向上するか否かを検証する。
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Causes of Carryover |
研究成果を論文として発表するまでに時間がかかり、出版費用などの支出が予想よりも下回ったために次年度使用額が生じた。次年度は3編以上の論文出版を予定しており、オープンアクセスにすることで助成金を使用することを想定している。
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Research Products
(24 results)