2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the systematic oral management in medical managements for postoperative complications of valvular heart disease.
Project/Area Number |
21K10389
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kagoshima Medical |
Principal Investigator |
中村 康典 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 歯科口腔外科, 副院長・部長 (30315444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 恭宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (10189251)
城ヶ崎 倫久 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 循環器内科, 副院長・部長 (20226377)
吉村 卓也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (30726758)
平峯 聖久 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 循環器内科, 医長 (30870464)
金城 玉洋 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 心臓血管外科, 副院長・部長 (70325778)
片岡 哲郎 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 循環器内科, 副院長・部長 (70457662)
本庄 希江 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 歯科口腔外科, 医師 (40793005)
下田平 佳純 独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター(臨床研究部), 歯科口腔外科, その他 (00868656)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔管理 / 口腔ケア / 心臓弁膜症 / 弁置換術 / 術後合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、心臓弁膜症術後の合併症制御に対する医学管理における口腔衛生状態、口腔内環境との関連を分析し、心臓弁膜症術後合併症制御に口腔ケア有用性および有効な系統的な口腔管理を構築することを目的とする。本年度は、COVID-19感染拡大のため、低侵襲で開胸をすることなく人工弁を留置する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)患者を対象に、当院で2017年6月のTAVI導入後からの周術期口腔機能管理について検討を行った。方法は、TAVI導入2017から2021年3月までに当院でTAVIを施行した患者289例に対して、口腔内状況等、発熱および肺炎の有無、在院日数などについて臨床統計的検討を行い、以下の結果を得た。 1)介入患者の平均残存歯数は9.1本で、有歯顎者では12.8本、残存歯20本以上は49例(17.8%)であった。また、無歯顎者は79例(28.7%)で、約3割を占め、 義歯の使用者は217例で、約8割が義歯使用者であった。2)歯周ポケット4㎜以上の歯の保有率は71.9%、BOP保有率は76.0%で、有歯顎者の多くが歯周病を有していた。また、約9割が根管治療、歯冠補綴治療がなされ、54.1%が6本以上の歯冠補綴歯を保有していた。3)抜歯は25%に抜歯が施行され、その約7割が複数本抜歯で20.4%が5本以上の多数歯抜歯であった。4)発熱件数は18.7%、肺炎件数は7例2.4%で、口腔管理介入、残存歯の有無で有意差はなかった。平均在院日数は21.2日、平均術後在院日数は14.6日で、無歯顎群が長い傾向を認め、平均年齢も高く高齢であった。以上、TAVI患者は大部分が後期高齢者で有歯顎者の多くが歯周病を有しており、TAVIは低侵襲な手術ではあるが口腔管理は重要な医療管理の一つと考えられた。また、無歯顎者においても在院日数が長い傾向があり、口腔機能低下や栄養の評価も必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大のため、本年度は、予定していた対象患者に対しての実施は困難であったため、進捗状況が遅れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、対象患者への研究実施が困難であったが、次年度は、対象患者への研究を実施し対象症例数確保を行う。
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Causes of Carryover |
予定していた研究活動について一部完了できていないため、翌年度分と併せて実施及び使用する予定。
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Research Products
(2 results)