2021 Fiscal Year Research-status Report
A comprehensive study for regional medicine to secure physicians and reduce the burden of healthcare workers
Project/Area Number |
21K10436
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
西條 泰明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70360906)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域医療 / 医師確保 / 医療職の負担 / 保健所 / プライマリケア医 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) PC医の地方・都市部分間の移動の実態と地方勤務を継続する要因 (2) 保健所医師の転出の実態と保健所勤務を継続する要因 以上の2課題は、厚生労働省に医師・歯科医師・薬剤師統計の提供申請を行い、平成22~28年の4回分のデータを得た。人口動態統計や国勢調査データをダウンロードし、地方を人口密度下位3分位の定義と、政令指定都市、都道府県庁所在地・中核市と、その他の市、町村部に分類し、その他の市と町村を地方と分類し、データ解析中である。 (3) PC医・医療機関、保健所、保健所医師、保健師密度の超過死亡への影響 二次医療圏レベルの生態学的研究で、二次医療圏は2020年の圏域を当てはめている。2020年の超過死亡をアウトカムとした。アウトカムは、人口動態統計から2017、2018、2019年の平均を予想死亡数として、2020年の死亡数にうるう年のため365/366をかけたものから予測平均値を引いた。保健所数は国立感染症研究所のリストを使用した。保健所医師は、2018年の医師歯科医師薬剤師調査の市町村別より行政機関・産業医・保健衛生業務の従事者から「行政機関」に従事する者を行政医師として、保健所医師を反映するものとして、主たる診療科を内科、呼吸器内科、救急科の数を使用した。2019年の医療施設調査より、救急告知病院数を使用した。各変数は、人口10万に当たりとして、各変数の相関と、超過死亡数をアウトカムとする単回帰、すべての説明変数を投入する重回帰、変数減少法と変数増加法によるステップワイズ重回帰を行った。単回帰では行政医師以外のすべてで有意な関連を認めたが、呼吸器内科医や救急医は正の関連であった。重回帰の強制投入では保健所数に有意の負の関連をみとめ、ステップワイズでは3変数が残り、保健所数と救急告知病院の有意の負の関連を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1) PC医の地方・都市部分間の移動の実態と地方勤務を継続する要因、(2) 保健所医師の転出の実態と保健所勤務を継続する要因の両課題については、当初より初年度は厚生労働省に医師・歯科医師・薬剤師統計の提供申請に時間を要することが予測されており、年度内にデータを得て、2年目に解析を行うことを予定したため、その通りとなり順調に進んでいる。 (3) PC医・医療機関、保健所、保健所医師、保健師密度の超過死亡への影響 解析を進めたが、新型コロナウイルス感染症のため、解析についてはやや遅れて完了した。学生アルバイトなどを雇うことができずまた、学会発表は行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) PC医の地方・都市部分間の移動の実態と地方勤務を継続する要因、(2) 保健所医師の転出の実態と保健所勤務を継続する要因の両課題について統計ソフトによる解析を続ける。(4)地方の小規模医療機関の産業保健活動の実態と改善策の解明については、2年目に調査票を完成し、3年目に調査票を送付して解析を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、学生アルバイトの雇用や学会発表ができなかったことがあり、2年目は統計ソフトのバージョンアップによる解析の効率化や学会発表促進による使用を予定している。
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