2021 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータを用いた口腔内・腸内細菌叢における胃酸分泌能の新たな役割の解明
Project/Area Number |
21K10437
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
珍田 大輔 弘前大学, 医学部附属病院, 准教授 (60637544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中路 重之 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (10192220)
下山 克 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (50312492)
飯野 勢 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90814343)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胃酸分泌能 / 腸内細菌叢 / 口腔内細菌叢 / 血清ペプシノーゲン濃度 / ヘリコバクターピロリ感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年11月16日から行われた弘前大学大学院医学研究科の岩木プロジェクトに参加し、約500人分の血清および便サンプルを収集した。当初2021年5月に約1000名に対して行う予定だったが、コロナウイルス蔓延のため延期となり、規模縮小の上の実施となった。 採血された血清は同プロジェクトで測定される検査項目の他に、当研究で用いる血清ペプシノーゲン濃度と抗ヘリコバクターピロリIgG抗体の抗体価を測定した。また、便サンプルからは便中ピロリ菌抗原検査を施行した。抗ヘリコバクターピロリIgG抗体と便中ピロリ菌抗原検査を組み合わせて、ピロリ菌の未感染者と感染者を診断した。また血清ペプシノーゲン濃度から胃粘膜萎縮の程度を診断した。 腸内細菌叢については糞便を用いて、口腔内細菌については舌苔を用いて次世代シークエンス解析とテクノスルガ・ラボ微生物同定データベース推定(16SrDNA部分解析)により評価した。現在結果を解析中の段階である。 また、参加者を対象に同プロジェクトで行っている既往歴や生活習慣アンケート調査、栄養調査、嗜好調査の他に、他に当研究に関連するピロリ菌除菌の有無や時期、内服薬、乳製品、プロバイオティクスやプレバイオティクスの摂取についての問診も全対象者で確認した。 これらの得られた結果をもとに、ピロリ菌の現感染者と未感染者や胃酸分泌能の違いが口腔内細菌叢および腸内細菌叢へ与える影響を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初2021年5月に行う予定だった岩木プロジェクトがコロナウイルス蔓延のため、延期となり、規模縮小の上、半年後の11月に行われたため、全体の調査結果の判明も遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔内細菌叢および腸内細菌叢の解析終了後、速やかに胃酸分泌能やヘリコバクターピロリ感染との関連について検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)株式会社みちのく銀行より、弘前大学医学部へ寄贈された奨学寄附金を基金として、大学院医学研究科及び医学部附属病院における成人病の基礎的、臨床的研究の助成を行う第40回唐牛記念医学研究基金助成金を獲得し、その基金からも測定費用を支払ったため。また人件費も大学院生をボランティアとして手伝ってもらい、支払う必要がなくなったため。 (使用計画)学会発表や論文校正費、論文投稿費の増額
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[Journal Article] Helicobacter pylori除菌によるFD症状の改善と体重変化には除菌前の胃炎の程度が関連する2021
Author(s)
安田耕平, 珍田 大輔, 下山 克, 三上 達也, 新井 徹, 工藤 沙映, 佐々木 義雄, 駒井 一雄, 澤田 美彦, 齋藤 吉春, 千葉 博信, 櫻庭 裕丈, 福田 眞作
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Journal Title
消化と吸収
Volume: 43
Pages: 165-169
Peer Reviewed
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