2022 Fiscal Year Research-status Report
家族歴・産科合併症既往を考慮した高血圧等の母児の予後の検討
Project/Area Number |
21K10438
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石黒 真美 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (10632242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目時 弘仁 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20580377)
小原 拓 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (80612019)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 母子保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、全国規模の医療情報データベース及び三世代に渡る家族参加型の出生ゲノムコホート研究を用いて、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、妊娠中の脂質異常症の要因および母児の予後への影響を明らかにすることを目的としている。 2022年度は、東北メディカル・メガバンク計画三世代コホート調査のデータを基に、妊娠中の血圧管理状況と児のSGAとの関連を検討した。SGAのオッズ比は、服薬せずに収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg未満の群と比較して、服薬せずに収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上の群で1.84(1.39-2.45)、服薬して収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg未満の群で2.35(0.90-6.10)、服薬して収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上の群で3.06(1.26-7.42)であった。140/90 mmHg以上の高血圧は、児のSGAを防ぐために管理が重要である可能性が示唆された。 同様に、妊娠高血圧症候群や妊娠中の高血糖と児の発達について検討した。児の発達はASQ-3で評価した。 母親の妊娠高血圧症候群は、2歳の神経発達の遅れとの間に正の関連を認めた。特にコミュニケーション領域ではオッズ比が1.42であった。特に一方で、4歳時点では神経発達の遅れとの間に関連は認められなかった。 また、母親の妊娠前期の期間中の高血糖は、児の粗大運動や微細運動の遅れと関連が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に取り組んだ産後の女性の血圧及び妊娠中の血圧管理と児のSGAについて検討した論文は投稿済みである。また、妊娠高血圧症候群や妊娠中の血糖値と児の発達についても論文投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
出生ゲノムコホート研究を用いた妊娠中の脂質異常を曝露とした検討及び医療情報データベースを用いた研究を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症蔓延のため、職場での移動制限や感染症への対応により研究活動に影響があった。次年度は学会発表や論文化を積極的に進める。
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Research Products
(1 results)