2023 Fiscal Year Annual Research Report
Proteomic Signatures for Osteosarcopenia
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21K10505
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大澤 祐介 慶應義塾大学, 健康マネジメント研究科(藤沢), 准教授 (20621204)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オステオサルコペニア / プロテオミクス解析 / 国際比較 / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
【最終年度】米国一般地域住民を対象にした前向きコホート研究Baltimore Longitudinal Study of Aging (BLSA)および日本の国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(National Institute for Longevity Sciences - Longitudinal Study of Aging: NILS-LSA)の縦断データを用いて全身・部位別骨密度と筋肉量および筋力との縦断的関連を検討した。BLSAでは骨格筋量の低下率と全身および骨盤の骨密度(BMD)の低下率とは正の相関を認めた(全身rho=0.30;骨盤rho=0.24)。NILS-LSAでは筋肉量と全ての骨密度の低下率とは正の相関を認めた(rho=0.20-0.71)。また、男女で比較すると女性のほうが両者の関連は強く、コホート間ではNILS-LSAのほうがBLSAより関連が強かった。また、骨密度と筋力の縦断的関連は、筋肉量との関連と傾向としては類似していたが、関連の強さは弱かった。 【研究期間全体】国内外の前向きコホート研究の縦断データを用いて、加齢による骨密度の低下に関連する血中のタンパク質の同定、サルコペニアに関連する血中アミノ酸の同定、および骨密度と筋肉量との縦断的関連を検討した。これらの研究から、骨組織と筋組織の加齢変化は関連をすることを認めたが、国または人種によって関連の強さが異なることが示唆された。骨組織と筋組織の加齢変化に共通するバイオマーカーを同定するために網羅的プロテオーム解析および血漿中のアミノ酸濃度に着目をして試みたが、いずれの方法からも共通するバイオマーカーを認めなかった。しかし、国や人種によっては両者に共通するバイオマーカーを同定することが出来る可能性があるため、今後は国内外の複数のコホート研究データを用いた検討が必要と考える。
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