2021 Fiscal Year Research-status Report
Epidemiological and multidiciplinary study on Spiritual Health adapted by Japanese
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21K10506
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
湯浅 資之 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (30463748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 里美 清泉女学院大学, 看護学部, 助教 (00845638)
谷山 洋三 東北大学, 文学研究科, 教授 (10368376)
吉武 尚美 順天堂大学, 国際教養学部, 准教授 (40739231)
岡部 大祐 順天堂大学, 国際教養学部, 講師 (90828261)
アウン ミョーニエン 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 特任准教授 (90841990)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スピリチュアリティ / スピリチュアルヘルス / スピリチュアルペイン / 健康 / 世界保健機関 / 定義 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界保健機関が検討しているスピリチュアリティ(SP)とスピリチュアルヘルス(SH)について、次の4項目に関して英語、スペイン語、アラビア語、中国語、ヒンドゥー語によるシステマティックレヴューを実施した。(1)SPとSHの定義、(2)下部概念、(3)計測ツール(質問票)、(4)身体的、精神的、社会的健康とSHの関連性の4項目である。 SPの定義については多数存在し、広くコンセンサスが得られた定義は存在していなかった。どの言語でも次のような共通した下部概念をもった多次元的定義としている文献がほとんどであった。関係性、超越/自己超越、魂、エネルギー、人生の意味と目的、信頼・信仰、宗教(性)、人間性、相互性、包括性、創造、希望、調和、意識、価値である。このうち自己・他者・自然・超越者との関係性を必須の定義としている報告が多かった。さらに定義不能(Charzynska E.& Heszen-Celinska I, 2020)、大脳辺縁系由来の感情と社会の融合(Vaillant GE, 2013)、body・mind・spiritの統一体や調和(Miner-Williams D, 2006)という提案もあった。SHに限定した定義も同様の下部構造を有しており、身体的かつ知的ヘルスと決定づける役割を持っているとしている。しかし、SPとSHは身体的、精神的、社会的健康に影響を与えるという点で違うという(Ghaderi A, et al, 2018)。 計測するツールに関しては、英語ではSP用に33種、SH用に22種、スペイン語によるツールは21種、中国語では3種、アラビア語とヒンドゥー語に関するツールは入手できなかった。 他のヘルスとの関係では、精神・心理的ヘルスや社会的ヘルスとSHにおいて正の関連を認めた論文が一定数存在する一方で、身体的ヘルスとの間に相関を認めた論文は少数であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では初年度は文献検索を中心に行うこととしたが、それは予定通りの実施となった。英語、スペイン語、アラビア語、中国語、ヒンドゥー語を話せる研究協力者に対して、システマティックレヴューの要項を作成して配付し、実施して頂いた。検索語は、(1)の定義では“definition” and “spirituality”と“definition” and “spiritual health”、(2)の分類法では“classification” and “spirituality”と“classification” and “spiritual health”、(3)の計測ツールでは“measurement” and “spirituality”と“measurement” and “spiritual health”、(4)の関連性では“spirituality” and “physical health” or “mental health” or “social health”と、“spiritual health” and “physical health” or “mental health” or “social health”とした。結果の解析は研究協力者に依頼してまとめた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目となる本年度は、スピリチュアルヘルスに関してアジアにおける意識の国際比較調査を実施する。共通の質問票を作成し、日本、韓国、台湾、タイにおいて一般住民及び医療労従事者に対してアンケート調査を実施する。
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Causes of Carryover |
文献検索を文字数計算で清算したが、当初予定よりも低かったため未使用額が発生した。今後、文献検索を追加し、残金を適切に使用したい。
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Research Products
(2 results)