2023 Fiscal Year Annual Research Report
看護系単科大学における学生の異文化感受性を高める国際看護学教育プログラムの検討
Project/Area Number |
21K10580
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
丸山 加菜 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (10835797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 紀子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30550925)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国際看護教育 / 異文化感受性 / 看護系単科大学 / オンライン交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護系単科大学の学生の異文化感受性を向上させるため、日本国内で実施できる国際看護教育プログラムを検討することである。 2023年度は、2021年度および2022年度の調査結果を踏まえ、オンライン国際交流前に他国の文化や医療制度、異なる文化・社会・言語背景をもつ人々とのコミュニケーションについての学習機会を設け、インドネシアの看護学生とのオンライン交流を行った。交流参加学生を対象に、交流前後の異文化感受性やコミュニケーションスキルの変化について、 Intercultural Sensitivity Scale(以下ISS)およびコミュニケーション・スキル尺度(以下ENDCOREs)を用いた無記名自記式質問紙調査を実施した。昨年度までの調査結果から、オンラインによる国際交流ではコミュニケーショスキルへの影響が大きいことが示唆されたため、2023年度の調査ではISSに加えENDCOREsも調査項目に追加した。ISSの交流前後比較では、2022年度よりも交流前後のISSの上昇が多くの項目で認められ、事前学習を通して異文化への関心や理解が高まったと考えられた。ENDOCOREsの交流前後比較では、対人スキルの2つの下位スケールが有意に上昇しており、少人数グループでの交流のため学生の主体的な参加が求められたことで対人スキルの向上につながったと考えられた。一方で、基本スキルの下位スケール1項目は優位に低下しており、オンライン特有の通信状況の問題や学生のレディネスが要因として考えられた。今後、オンライン国際交流を実施する際は、交流を行う相手国との環境調整や準備性を高めて実施し、振り返り後に自己の課題に取り組むことでより大きな効果が得られると考える。 2023度は、2022年度に調査した研究成果について、グローバルヘルス合同学会2023で発表した。
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