2021 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭の「気づく-関わる」実践の成長プロセスと多様な養成教育の関連性の検討
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21K10621
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
重年 清香 梅花女子大学, 看護保健学部, 准教授 (10637036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 美奈子 梅花女子大学, 看護保健学部, 准教授 (40781068)
吉田 さとみ 梅花女子大学, 看護保健学部, 准教授 (90634634)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 複線経路等至性アプローチ(TEA) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、養成教育を卒業後5年以上の健康相談活動経験を持つ様々な養護教諭の「気づく‐関わる」実践に焦点を当て、複線経路等至性アプローチ(TEA)という質的研究法を用いて養護教諭としての成長プロセスや多様な養成教育との関連性について検討することを目的としている。養護教諭へのインタビューによって得られた経験(実践を振り返る中で思い出された出来事や気づかれた行為も含む)の語りから複線経路等至性モデリング(TEM)を作成し、個人の行為の選択やその結果として起きる現象、その心理的内面的な意味について可視化し、経路の分岐点以降の選択プロセスにおける自己変容や行動変容を発生の3層モデル(TLMG)で記述することで、養護教諭の成長の様相や多様な養成教育との関連性について検討する。また、養護教諭養成教育の歴史的変遷や養成課程別カリキュラムなどをふまえながら、複数の多様な養成教育を経た養護教諭について調査結果の類型化を試み、その関連性を検討することで、養成教育における現状と課題が明らかになると考え研究を開始した。 養護教諭養成教育の歴史的変遷や養成課程別カリキュラムについては、各種文献や資料を取り寄せ、教育内容などを確認しながらまとめている途中である。インタビュー調査については、小中高校に在籍されている調査対象者へインタビュー実施の準備を行っていたが、新型コロナウイルス感染拡大や感染防止対策に関する都道府県からの要請などもあり、予定していたインタビューの中止や延期が続いた。引き続き再開日程を調整しながら研究実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、小中高校に在籍されている調査対象者へのインタビュー延期が続いている。感染者数減少による緊急事態宣言解除、研究者や調査対象者のワクチン2回接種後にインタビュー調査を再開したが、オミクロン株の感染拡大により調査依頼者の在籍する小中高校での感染報告や都道府県や市区町村の要請に従ってインタビュー調査を中断することになったため、再開日程を調整している。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の推移により調査への影響は避けられないが、依頼済み協力者へは可能な限りインタビュー調査を始める。既に1回以上インタビューを行った協力者のデータ分析と追加調査を行う。複数のTEM図が作成され次第、共同研究者間で検討会議を行う。
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Causes of Carryover |
今年度は新型コロナウイルス感染症の拡大による小中高校に在籍されている調査対象者へのインタビュー延期が続き、データ収集や分析が当初計画より遅れている。また、研究テーマ関連の学会開催がコロナ禍によるオンライン開催になった。 次年度は、インタビュー調査の再開や学会現地開催と研究者参加に係る旅費、研究者会議や研究実施に伴う物品購入を予定している。
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