2021 Fiscal Year Research-status Report
オノマトペと日常生活動作を用いた糖尿病患者のしびれ評価尺度の開発と指標の明確化
Project/Area Number |
21K10654
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
赤松 公子 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (40346664)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | しびれ / 評価 / 日常生活動作 / オノマトペ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護に役立つフィジカルアセスメントの指標となる糖尿病患者のためのしびれ評価尺度を開発することである。昨年度は、しびれ評価のためのアセスメントツール開発に向けた基礎的研究(科学研究に助成事業18K17459)を継続し、データ収集と分析を行った後、しびれ評価に用いる質問項目を検討した。当初の予定であった、しびれ評価のための尺度原案作成に向けた検討会議を開催するまでには至らなかった。 昨年度の成果は、データ収集と分析によって、オノマトペや日常生活動作と知覚検査機器を用いた感受性との関係を明らかにし、しびれ評価として有用な項目を検討したことであった。 入院中の20歳以上の認知症のない糖尿病患者を対象として、検査機器を用いたデータ収集を行った。データ収集には、触圧覚の評価としてSemmes Weinstein Monofilament(酒井医療KK)、振動覚の評価として音叉、痛覚の評価として、PAIN VISION(PS-2100N、ニプロKK)、ならびにアルゲジオメーター(インタークロスKK)を用いた。アキレス腱反射の有無はカルテより収集した。しびれの部位と強度(Visual analogue Scale)、オノマトペによるしびれの性質、日常生活動作を聞き取った。当初の予定通りに研究を進めることはできなかったが、しびれ評価尺度原案作成に向けて貴重なデータ収集と分析を行うことができた。しびれ評価項目として、「スリッパがいつの間にか抜けている」などの日常生活動作、「じんじん」などのオノマトペの有用性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は、コロナの感染拡大に伴い、病棟でのデータ収集が行えない時期があったため、データ収集とその後のデータ分析が遅れた。昨年度の後半に予定していた、糖尿病患者のしびれに関心のある研究者や実践家を募り、賛同の得られた方たちと、しびれ評価のための尺度原案作成に向けた検討会議を開催できず、しびれ評価のための尺度原案を作成するには至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施できなかった、糖尿病患者のしびれに関心のある研究者や実践家を募り、賛同の得られた方たちと、しびれ評価のための尺度原案作成に向けた打ち合わせ会議を開催する。尺度原案完成後、しびれのある糖尿病患者を対象に、聞き取りによる質問紙調査の準備を行う。
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Causes of Carryover |
令和3年度のデータ収集が円滑に行えなかったため、データのまとめが遅延した。その結果として、研究協力者との打ち合わせ会議や学会での情報収集が行えなかったため、次年度使用額が生じた。令和3年度の予定していた計画を令和4年度に実施して、計画的に予算を執行する予定である。
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