2021 Fiscal Year Research-status Report
転倒リスク行動自己評価尺度と身体認識の誤差測定による転倒予測精度の検証
Project/Area Number |
21K10658
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
檜山 明子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (70458149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
内田 学 東京医療学院大学, 保健医療学部, 准教授 (80531475)
高橋 葉子 札幌市立大学, 看護学部, 助手 (80811645)
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 専門研究員 (70255412)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 転倒リスク / リスクアセスメント / 生活行動 / 地域在住高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,転倒予防のために地域在住高齢者が生活の中でどのような考えをもち,どのような工夫を取り入れているのかを明らかにするための質的研究の準備を行った.過去の研究データおよび数名の地域在住高齢者に対するヒアリングにより,インタビューガイドを作成し,倫理審査の承認を得た.しかし,COVID-19の感染拡大に伴い,面接時の感染リスクが懸念され,調査が遅延している.調査対象の適格基準を満たす者は,感染に対する不安も強く,対象者を尊重した決断として,感染拡大状況に応じた対応を行うことにした. また,地域在住高齢者の転倒予測を目的とした生活行動に関する尺度を作成し,妥当性と信頼性の検討のための質問紙調査の準備を行った.研究者が作成した入院患者用の転倒予測尺度,介護施設入居者用の転倒予測尺度について,内容の精査を行った.その際,基礎研究として実施した入院患者に対する転倒予防に対する考えや,予防行動,自分自身の転倒リスクに対する自己認識についての質的研究成果を活用し,内容妥当性を検討した.さらに,地域在住高齢者を対象とし,身体機能・疾患あるいは老年症候群・環境要因に主眼がおかれた既存の転倒予測尺度と,IADLに主眼をおいた既存の転倒予測尺度との関係を精査し,本研究で作成する尺度と,これらの既存の転倒予測尺度との弁別性を検討した.これらの過程を経て,本研究の尺度案を作成した.質問紙調査の倫理審査受審は終了したが,前述のインタビュー調査の調整に時間を要したことから,調査の実施は次年度行うこととした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
計画のうち,質的研究については,半構成的面接が必要であった.COVID-19の感染拡大に伴い面接可能な調査協力者を得ることができなかった.ビデオ通話システムによる面接を検討し,対象者を探したが,地域在住高齢者のうちビデオ通話システムを自宅で利用できる方で研究対象の適格基準を満たす該当者が不在であった.感染拡大状況に応じて,調査協力ができるとして内諾を得ている対象者がいるため,2022年度には感染状況を注視しながら,インタビューを実施する予定である.2021年度に実施予定であった質問紙調査についても,発送準備は終えているが,インタビュー調査の調整に時間を要したため,発送時期が若干遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の遅れについては,研究実施の準備までは終えているため,感染状況に応じて順次調査を行う予定である.2022年度についても,調査対象が地域在住高齢者であるため,COVID-19の状況によって対面調査が困難になる可能性があるが,感染対策を厳重に行った中で,調査可能な方法を検討していく.
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により,インタビュー日程の調整に時間を要した.そのため,質問紙調査時期が遅れており,郵送費用,データ処理費用,調査協力謝礼に関する費用が未使用である.
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