2023 Fiscal Year Annual Research Report
量的看護研究における効果量の設定実態の評価と検定力分析の実施支援に関する研究
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21K10659
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
猫田 泰敏 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30180699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篁 宗一 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (60362878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 量的研究 / 統計的検定 / 効果量 / サンプルサイズ / 有意水準 / 検定力 |
Outline of Annual Research Achievements |
量的看護研究においては、統計的検定を用いた各種分析を通じて研究目的の検証等を行うことが多い。しかし、統計的検定はサンプルサイズが大きくなるほど有意差をみいだす可能性が高まること、小さいために有意差をみいだせない可能性が高まるという決定的な限界を持つ。そこで、「効果量、サンプルサイズ、有意水準、検定力の4つのパラメータは相互に影響しあう」という数理統計的な知見に基づく検定力分析が重要となる。このうち、有意水準と検定力とはそれぞれ0.05と0.80という値が慣習的に使用されており、残る効果量とサンプルサイズの設定が重要な課題となるが、効果量を決めればサンプルサイズは自動的に決まるため、効果量の検討が重要な課題となる。 本研究は、我が国の看護系大学に適した検定力分析の実施支援の具体的方策を見いだすことを目指した。このため、内外の量的看護研究論文を分析対象として効果量の設定実態、効果量分析の実態について評価するとともに、心理学研究等の分野の関連書籍の知見を幅広く収集した。次に、検定力分析に関わる海外の教育実態や書著・論文等を調査し、その意義や分析の実際の手順を検討し、看護研究の特性を踏まえ我が国の看護系大学に適した実施支援のための具体的かつ標準的な方策について講究した。 その結果、①α=0.05、1-β=0.80、とした場合の、統計的検定別効果量別(low、med、high)サンプルサイズの一覧表の提示、②α=0.05、1-β=0.80、とした場合の統計的検定別の効果量とサンプルサイズの関連図の提示、③α、1-β、効果量、サンプルサイズの関連図の作成、④1つの研究において検定を複数実施する場合の効果量の見積もり、⑤フリーの検定力分析ソフト G*Powerの日本語による実践的な活用方法の提案 が主要な検討結果であった。 これらの成果を広く公開し、量的看護研究の質的向上に寄与したい。
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