2021 Fiscal Year Research-status Report
院内デイケアへの理学療法士介入による患者運動能と勤務内外の看護師健康の生理学解析
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21K10668
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田中 聡一 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20272247)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 院内デイケア / 理学療法士 / 看護師 / 活動量計 / 入院患者 / ADL / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究は理学療法士を院内デイケアに参加させ、院内デイケアでの理学療法士の介入の要素を大きくした場合の院内デイケアの効果を検証するものである。患者へのADL効果およびその時の看護師の負担を生理学的に解析する計画であったが、研究対象となった病院はすべて新型コロナウイルス感染症の影響で院内デイケアが中止となり、再開も出来なかった。研究計画時の目標は現時点では果たせなかったが、その準備として測定機器などの環境準備を整えた。活動量計を4つ購入し、データを蓄積性するためタブレット端末を4つ用意した。無線で結ぶためにWi-Fi機器も準備した。詳細なデータ分析のため、持ち運べるパソコンを用意した。 今年度の研究では病院職員だけを対象として研究を行った。まずは機器になれることである。タブレット端末へのデータ収集は講習会を開催し、ほぼすべての職員が容易に出来るようになった。次に専用ソフトを使ってのデータの解析を行った。こちらは理解、操作が難しく、研究代表者が製造元から講義を受け使用できるようになった。現時点で得られたのは、活動歩数、代謝量、会話量、外出時間(紫外線に当たっている時間)、睡眠時間(簡易なレム睡眠とノンレム睡眠)である。 今回の研究目標を達成するための課題として、リストバンド式活動量計の物理的装着の有無だけで異なる結果が出てしまうかを確認する必要があった。当初の計画には含まれていなかったため、新型コロナウイルス感染症がおさまるまでの間にこの解析を行うことにする。研究計画として、リストバンドで測定できる項目を教える病職員と教えない病職員に分ける。予備研究的に、リストバンドを装着すると意識してよい結果を出そうとするためか、ほとんどの項目において正のデータが得られるようになった。ただし、会話の量だけはほぼ変わらなかった。令和4年の日本医療福祉学会のWeb発表で報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症のため、病院が通常の機能を果たせなくなったため。研究対象病院の一つは新型コロナウイルス感染症患者の受け入れも行っており、また、集団感染も起こしている研究対象病院もあった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究ではリストバンド型活動量計を装着するだけでデータが変わってしまう可能性があった。そこで、リスト何度の装着の有無に関して職種、配属別に個々に解析し、リストバンド型活動量計の物理的装着の影響を基礎データとして解析する。装着により負のデータが得られるかもしれないが、むしろモべーションアップで正のデータが得られる可能性がある。
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Causes of Carryover |
本研究は入院患者に対する理学療法士の積極的介入による活動性アップと、看護師の日常生活介入による院内デイケアが入院患者にもたらす効果および看護師の負担などを解析するものである。新型コロナウイルス感染症のため、患者との接触が最低限となった。従って本研究の進行は遅れている。次年度は新型コロナウイルス感染症が落ち着き、通常の入院生活となれば遅れた分の研究を進める。新型コロナウイルスが蔓延している場合は、理学療法のノウハウを看護師が学習し、看護師だけによる患者ケア研究を行う。返って負担が増えることも考えられる。
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