2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K10670
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
松浦 志野 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (80712679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱田 一恵 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (00326117)
藤田 淳子 順天堂大学, 医療看護学部, 非常勤講師 (10553563)
手林 圭 (宮本圭) 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (40320816)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 在宅看取り / その人らしさ / 認知症高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅看護学を基盤とした死の教育プログラムを作成・提供するにあたり、今年度は在宅看取りの意義に関する国内外の文献検討を行った。 現代における死は、自己決定とその結果としての「自分らしさ」を重視した生と死を生きることが望ましいとされており、医療者は患者・医療者の自己決定を支える存在として期待されている。自己決定を支えるためのプロセスとしてアドバンス・ケア・プランニングがあり、これを遂行するために国内でもさまざまなガイドラインが策定されている。しかし、当事者が主体的に生きることがいつでも可能とは限らず、死にゆく療養者本人が主体的に決定に関わることを期待しつつ、同時に主体性を発揮できない側面にも対応していくことが必要である。すなわち、「自分らしさ」を包含し、同時に周囲の人々にも了解できる「その人らしさ」が大切である。現代に生きる私たちが望ましいと考える「その人らしい死」とは、患者本人が自宅での生活を望む場合、療養者・家族介護者にとってなじみ深い生活の場(在宅)で、必要なサービスを受けたり介護を行ったりするなかで本人・家族・ケア提供者の共同作業によってその具体的な内容が決定・遂行されてゆくものである。 これを踏まえ、特に「その人らしさ」の判断が難しい認知症高齢者を題材として、在宅看取りについて考える教材の作成を目指すこととした。認知症高齢者の在宅看取りを実現するためには、意思決定支援、家族ケア、多職種間連携等に関連する課題がある。いずれも、在宅で最期まで過ごしたい、という意思や意向や望みがあるのであれば、それを尊重するために訪問看護師が療養者の意向や望みを把握しておくことが課題解決の基盤となる。すなわち、訪問看護師が療養者の「その人らしさ」を把握することは、在宅看取りを実現するためのケアや判断の立脚点になると考えたためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の流行により、当初予定していた質問紙調査の予備調査(インタビュー)が行えなかった。 一方、文献検討を詳細に行い、プログラムの核となるテーマを策定した。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅看護学を基盤とした死の教育プログラム作成に向け、テーマとして「認知症高齢者の在宅看取りにおける『その人らしさ』」を設定した。今後は、訪問看護師が認知症高齢者の看取りにおいてどのように「その人らしさ」を探り当てているか、優れた実践を通して探求し、その人らしさを尊重する看取りケアを明らかにし、ここからプログラムを作成していく。 新型コロナ感染症の流行が継続しているが、調査再開が可能となれば速やかにプログラム作成と並行して教育プログラムのニーズ調査を行い、ニーズをプログラムに適用する。調査が難しい場合は、調査受け入れが可能な訪問看護ステーションへのインタビュー調査で代替し、プログラム作成をおこなう。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行のため、訪問看護ステーション対象の調査を控えたため。
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