2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K10672
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Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
松江 なるえ 東京家政大学, 健康科学部, 講師 (20761183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 廷秀 東京医療保健大学, 医療保健学研究科, 教授 (60292728)
廣島 麻揚 (鈴木麻揚) 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (60336493)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 看護学生 / 報告行動 / 臨地実習 / ハイブリッド型教育ブログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「報告行動に関するハイブリッド型教育プログラムの開発」を目指している。第一段階では、臨地実習における学生の報告行動(以下、報告、連絡、相談、確認)と臨床指導者・教員の関わり、ソーシャル・スキルとの関連を明らかにすることを目的とした。調査内容は、予定の報告行動と予定外の報告行動それぞれの自己評価、報告行動の伝え方・受け方、ソーシャル・スキル測定尺度「KiSS-18」、報告行動による個人要因、臨床指導者・教員の関わり、個人属性等について、自作の質問紙を作成した。対象は、看護系大学の実習経験のある2年生~4年生で、協力を求めた。質問紙協力が得られた大学は17校、有効回答は701名(21.7%)であった。予定と予定外の報告行動それぞれの自己評価を目的変数として、報告行動の伝え方・受け方、報告行動に関する学習経験、報告行動に対する不安・緊張、臨床指導者・教員の関わり、ソーシャル・スキルとの関連が明らかとなった。また、報告行動の際に事実と自分の考えを区別して伝えた学生、指示やアドバイスで分からないときに質問していた学生は、していなかった学生に比べ、報告行動がよくできたと認識していた。さらに、予定の報告行動では、報告行動の際の伝え方、指示の受け方のすべての項目で、確認や質問などを「していなかった」と回答した学生の半数以上が、報告行動をよくできたと認識していた。この背景には、必ずしも適確な報告ではないが、学生の認識として「報告がよくできた」と感じている可能性が考えられた。 令和5年の成果としては、結果の一部を学術集会で発表し、教育関係者、実習に携わる医療従事者と学生の報告行動に関する情報共有ができ、研究の第2段階に取り組む際の貴重な情報を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・新型コロナウイルス感染症の影響で臨地実習が中止または短縮になる教育機関が増えた。そのため、調査期間延長と質問紙調査依頼の拡大となった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.研究1に関する論文の作成。 2.看護系大学2年生を対象とした報告行動の場面を設定したe-ラーニングによるSSTを用いた報告行動の教材を作成することをめざす。
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Causes of Carryover |
e-ラーニングによるSSTを用いた報告行動の教材の作成に遅れが生じている。次年度、図書やタブレットの購入(教材の検証用)などに研究費を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)