2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of the Improved Comprehensive Violence Prevention and protection Program to build a Safe psychiatric inpatient settings for both users and medical staffs
Project/Area Number |
21K10680
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
下里 誠二 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (10467194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩司 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 教授 (30378773)
百瀬 公人 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (30230056)
西澤 公美 信州大学, 学術研究院保健学系, 准教授 (90573379)
木下 愛未 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50783239)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 精神科医療 / 暴力 / ケア / 当時者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の予定は、当事者にも包括的暴力防止プログラムトレーナー養成研修に参加していただく予定であったが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受け、開催ができずにいた。この間、CVPPPとリカバリーを考えるため、「WRAPxCVPPP でできること」としてオンライン対話会を令和3年11月14日(日曜) 13:30 ~ 16:00に開催し、元気回復行動プラン(WRAP:Weellness Recovery Action Plan)のアドバンスファシリテーター増川ねてるさんを招いて対話会を開催した。また、当事者とともに、精神科における暴力概念の整理のためのフォーラム「暴力概念をめぐるフォーラム」を2022.2.19(土) 14:00-16:30にオンラインで開催し当事者と意見交換を行った。また、現在のCVPPPインストラクターを対象にして、2022年3月18日金曜日18:00-19:30「CVPPPのよいところ、わるいところ」というオンライン会議を開催した。これらの中から、当事者が精神科病院に入院している中で、当事者がその病状からしてしまいそうになる暴力は正しく止めてほしいと感じていること、一方で医療者だけが暴力であるかどうかの判断をし、医療の中に暴力を内在化してしまうことの危険性も指摘された。またようやく年度末3月26日から、信州大学で開催したが全4日間の工程のうち、初日の午前中分のみとなり、残りは次年度に持ち越しとなった。当事者の参加による振り返りについては5月中に行う予定であり、次年度にまとめをすることとした。修正プログラムは次年度に作成予定である。また、もう一つの課題であった身体介入動作に関する検証については、倫理申請後、予備実験を行った。実験方法の改善点を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、現行のCVPPP(Comprehensive Violence Prevention and Protection Program)のトレーナー養成研修への当事者の参加できる研修会の企画が遅れた。もともとCVPPPの研修は24時間の間で身体接触を伴う身体介入の演習を含んでいるため、特に感染対策の影響を受けるものであったことによる。3月にようやく開催できたため、若干遅れているが、その分他のフォーラムなどを開催し、当事者と創るCVPPPについて検討することができた。また、身体介入についての実験研究についても、身体接触のある実験研究であったため、進行が遅れた。3月にようやく予備実験が開催できた。実験者(援助者役)が被験者(患者役)の腕を保持した際に、CVPPPによる正確な運用である正規法とそうではない非正規法での筋電図による被験者にかかった力、加速度計による被験者の動きの大きさを測定し、また実験者側にはハンドヘルドダイナモメーターを利用してどの程度の力を加えたかを測定した。 結果、実験者側にもう一つ、把持力の測定が必要であることがわかり、現在実験方法の修正を行っている。ところである
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度末から開催できた当事者参加のCVPPPについての振りかえり会を5月に開催し、現行CVPPPの方法論についての検討を加える。その結果修正版として作成したプログラムを信州大学にて研修会を開催し、受講者からの感想、および、CVPPPの中心的役割を果たしているインストラクターにその意見をもらうことで、評価していく予定である。 また、身体介入方法についての実験研究は、実験計画を修正した上で被験者を募集し、実験を開始していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会の開催や、実験を振興することができず、旅費等に使用する予定であった金額が使用されなかった。次年度は研修会が開催できる見込みであることから、講師旅費、また、実験のための費用として支出する予定である
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