2021 Fiscal Year Research-status Report
生きづらさからの回復を支える-ナルコレプシー患者のための看護支援モデルの開発-
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21K10690
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
金 さやか 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50736585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常盤 文枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00291740)
根岸 貴子 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (40709250)
富田 文子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (80847939)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ナルコレプシー / 生きづらさ / Well-being / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
ナルコレプシー患者の生きづらさへのアプローチの前段階として、ナルコレプシー患者のメンタルヘルスの実態や生きづらさの背景を分析した。 1.メンタルヘルスの実態と関連要因 18歳以上60歳未満のナルコレプシー患者のうち、年齢と心理的苦痛を表すK10スコア(The Kessler score)全項目に回答した63人のデータを対象として分析を行った。K10スコアは、合計点数が高いほど、精神的苦痛がより重い可能性があるとされている。カットオフは9/10が妥当とされている(Sakurai、2011)ことから、本研究では10点以上を精神疾患リスク群、10点未満を精神疾患非リスク群とした。精神疾患リスク群と非リスク群では年代、性別、発症した年代、ナルコレプシーの症状である情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺などの症状との有意な差はなかった。 2.生きづらさの背景 患者13名にインタビュー調査を行い、生きづらさの背景となるものについて整理した。生きづらさの内容は、発症後から診断に至るまで、診断後から現在に至る前までの大きく2つに分けられ、診断前は理由のわからない眠気とそれに伴う人間関係の苦悩、診断後は、周囲から理解を得ることの難しさや、スティグマが挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウィルス感染症蔓延に伴い、医療機関への負担を考慮したため、予定していた医療機関への調査は行うことができていない。 しかし、これまでに収集した患者のデータを分析し、患者の実態をもとに生きづらさの背景を整理することができ、生きづらさへのアプローチを検討するための資料とすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.医療機関調査の実施 コロナウィルス感染状況が落ち着いてからの実施を検討している。 ナルコレプシーと診断された患者に対して、誰がどのような支援をしているのか、支援の課題を明らかにする。 2、患者調査の実施 当事者参加のワーキンググループを結成し、座談会、インタビューを通して、どのような支援を受けたのか、必要と考える支援は何か、生きづらさの根本は何か、生きづらさからの脱却に向けた支援のニーズを整理する。
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Causes of Carryover |
予定していた医療機関のアンケート調査や、患者対象の調査が行えなかっため予定より支出が少なかった。 次年度は、医療機関アンケートの送付係る費用、当事者参加型ワーキンググループの活動費として費用を支出する。
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