2023 Fiscal Year Research-status Report
地方都市の高齢がん患者の「食べて動ける力」を支える集学的ケアモデルの臨床評価
Project/Area Number |
21K10718
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
酒井 禎子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60307121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 智佳子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (20794390)
樺澤 三奈子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80405050)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高齢がん患者 / 化学放射線療法 / 食 / 活動 / 集学的 / ケアモデル / 地方都市 / 臨床評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢がん患者を対象とした「食」と「活動」に関するケアモデルを具体化するために、昨年度に引き続き文献検討を行った。 がん薬物療法中の高齢がん患者の「動ける力」を支えるための運動介入として、高齢者、がん患者、運動、身体機能、日常生活活動、看護介入をキーワードに、国内外の過去10年間の文献レビューを行った。分析対象となった6文献では、身体機能の維持や改善を目的とする介入の内容・方法は、有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが5件、有酸素運動とバランス運動を併用したものが1件であった。また栄養プログラムとの併用が2件あった。介入期間は4週間から10週で、1回の時間は30分以内、頻度は3日/週~毎日に設定されていた。。自己管理による在宅ベースの運動が5件、看護師による施設監督下運動が1件であった。リスク管理・運動継続のための工夫として、いずれも運動処方が作成され、強度は低強度から漸増する基準が設定されていること、医師、理学療法士、看護師等がチームを作り運動と生活・症状管理を専門性に応じて患者を支援すること、行動変容のための理論を用いて目標設定、セルフモニタリング、フィードバックが組みまれていることが明らかとなった。薬物療法を受ける高齢がん患者が身体機能の維持・改善のために安全に運動を継続できるよう、行動変容理論に基づくプログラム作成、特に運動処方と強度の調整基準作成に多職種と取り組むこと、低強度かつ高頻度で運動継続を支援することの重要性が示唆された。 「食」についても、食道がん患者への食への援助に関する文献レビューを参考にしながらケアモデルを検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大の影響で、本研究の前段階の研究である「化学放射線療法を行う高齢がん患者の『食べて動ける力』を支える集学的ケアモデル構築」(18K17491)の進捗が遅れ、全体的に計画が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究フィールドならびに研究チームの構築を急ぎ、意見を聴取しながらケアモデルの作成に取り組むとともに、作成中のケアモデルが視覚化できるようなパンフレット等の媒体の作成を進める。
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Causes of Carryover |
研究が遅れて進んでいることやCOVID-19感染拡大予防の観点から、病院での研究活動ができていないことが大きな理由である。 今年度は、研究フィールドでのケアモデル(案)に関する適用準備と評価、がん看護専門看護師や看護学研究者へのコンサルテーション、パンフレット作成等に使用する予定である。
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