2022 Fiscal Year Research-status Report
Self-assessment of lymphedema in postoperative gynecologic cancer patients : Effect on health seeking behavior.
Project/Area Number |
21K10732
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
矢野 ゆう子 大手前大学, 国際看護学部, 非常勤 (70406263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真由美 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (40375936)
有田 久美 福岡大学, 医学部, 准教授 (60526523)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 婦人科がん / リンパ浮腫 / 早期看護介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、婦人科がん術後患者が早期にリンパ浮腫症状に気づき、患者自身が発症の可能性を予測することができる「早期リンパ浮腫自己アセスメントツール」を開発し、その予測が受診行動へ与える影響を明らかにすることである。今年度の予定は、(1)論文投稿、(2)自己評価指標となる自己アセスメントツール(案)の内容妥当性の検討、(3)プレテストおよびパイロットスタディの実施であった。 (1)長期的な予防的看護介入の動向と課題を特定することを目的とし、リンパ浮腫の予防・早期看護介入に関するスコーピングレビューを行った。方法は、JBI(Joanna Briggs Institute)に準じプロトコルをJBIに申請中である。また、婦人科がん術後患者のリンパ浮腫症状への気づきから専門的な治療に至るまでの過程についてインタビュー調査した結果を、分析方法に再考を重ね、論文投稿に向けた最終確認段階である。(2)自己アセスメントツール(案)の内容妥当性を検討する際、研究者が事前に調査した「婦人科がん術後リンパ浮腫患者を対象とした専門的治療を受けるまでの経緯」の結果について、リンパ浮腫療法士を交えた専門家会議で報告をした。①対象は予防指導や自主的に得た知識をもとに初期の徴候・症状をリンパ浮腫と疑い、定期健診や化学療法で入院した際に医療者への報告している、②症状が悪化する過程に、医療者のリンパ浮腫への関心や知識の不足、患者のリンパ浮腫に対する認識が影響している等である。これらを踏まえ、自己アセスメントツールにはリンパ浮腫に対する認識を問う項目を追加し、病気認識に関する文献レビューを追加し新たな知見を深めている。(3)自己アセスメントツール(案)の追加・修正中であり、内容妥当性およびプレテストについては次年度の課題とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度の計画は、自己評価指標となる自己アセスメントツール(案)の内容妥当性の検討しプレテストを実施することであった。自己アセスメントツール(案)に関する専門家会議において、自己アセスメントツールの追加と修正が必要となり、新たな追加項目(リンパ浮腫に関する認識)について文献レビューと既存の病気認知に関するツールの精読に時間を要した。さらに、医療者の課題解決についても優先的事案と考え、研究テーマに関する他方面からアプローチについても再検討の必要があった。また、新型コロナウイルス感染の影響から、予定する対象者数を確保するための対象施設の拡大など施設調査も必要であった。よって、研究の進捗状況としては遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
専門家会議の意見を踏まえ、婦人科がん術後リンパ浮腫の予防および早期看護介入について、優先的に看護師を対象とした研究計画を再考し調査を実施することを今年度の目標とする。患者を対象とした「早期リンパ浮腫自己アセスメントツール(案)」についての項目追加・修正は同時進行とし、専門家会議による内容の妥当性およびアセスメントツールの実用性を再度専門家会議で検討しプレテストを実施する。プレテストについては専門家会議に出席しているリンパ浮腫療法士のメンバーに協力を依頼する。
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Causes of Carryover |
本研究は、研究活動スタート支援(19K24242)の継続研究である。先行する課題がコロナ禍の影響を受け再延長していることから、それに伴い本研究も遅延を来している状況で助成金が余剰した。今年度は、調査予定施設との調整や専門家および研究者会議、学会発表や最新の情報収集のための学習会やシンポジウム参加等の旅費に使用予定である。さらに、調査に伴う会議費や通信費、謝金、また調査の協力やデータ集計のための事務補佐員の人件費、調査結果集計のためのパソコン購入などに使用する。
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