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2021 Fiscal Year Research-status Report

ピアサポートを活用した「患者の体験知を医療に生かすケアシステム」の構築

Research Project

Project/Area Number 21K10741
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

小野 美穂  岡山大学, 保健学域, 准教授 (20403470)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 太田 浩子  川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (90321207)
上田 伊佐子  徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (90735515)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Keywordsピアサポート / 体験知 / ケアシステム / 患者中心の医療
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,ピアサポートを活用した「患者の体験知を医療に生かすケアシステム」の構築を目指している。具体的には、患者のもつ体験知をピアサポートの場等において「①集め」→「②見える化し」→「③医療者に届け」→「④ケアに生かす」の4つのステップを踏む。まず、ステップ①として、患者の体験知が医療者および患者に届きにくく,本ケアシステムのニーズが高いと考えられる疾患を選定することを目的とした。がん診療連携拠点病院のがん相談事業等担当者を対象に、「ピアサポートの場がほとんどない、希少疾患であるなど、特に、ピアサポートが必要と考えられる疾患」について全国調査を行った。最も多かった回答は「AYA世代のがん」、次いで「血液がん」、「生殖器のがん」「すい臓がん」「頭頚部がん」「がん遺児を持つ家族」などの意見もあった。また、「遺伝子毎の治療に特化したピアサポート」の必要性であったり、「ピアサポート活動ができるほどのPSでない人」こそ必要という回答や「標準治療が確立されていないがん」「肉腫、四肢切断後の生活についてなどサポート必要な患者」などが挙げられており、ピアサポートの機会が少なく、患者の体験知が届いていないと考えられる疾患像が見えてきた。今後、医療従事者や患者会等へのインタビューや文献検討等を通して、本ケアシステムのモデルケースとして取り組む疾患の絞りこみを行う予定である。また、絞り込みの際、ピアサポートの必要性のみでなく、患者の体験知を「集める」ことの可能な、現実可能性も含め検討していく必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度に、本ケアシステムのモデルケースとなる対象疾患を決定しデータ収集に取りかかる予定であったが、対象疾患選定のため、まず、実践の場から情報を得ることが必要と考えたため、急遽、全国のがん診療連携拠点病院のがん相談事業等担当者を対象に全国調査を行い、意見を集めた。当初の計画になかったこの工程が増えたため、当初の計画よりやや遅れた進捗状況となった。この調査により、本ケアシステムのモデルケースとして取り組むべき疾患の概要がみえてきたため、これらの情報をもとに、次年度、対象疾患の選定の上、患者の体験知のデータを収集に取りかかる予定である。

Strategy for Future Research Activity

調査により、ピアサポートの機会が少なく、患者の体験知が届いていないと考えられる疾患像が見えてきたので、その結果を参考に、今後、本ケアシステムのモデルケースとして取り組む疾患の絞りこみを行う予定である。
より詳しい検討を行うために、医療従事者や患者会等へのインタビュー調査を行い、また文献検討等を通して、本研究の目的に合った疾患を選ぶ。モデルケースとして取り組む疾患を絞りこむ際、患者の体験知を「集める」ことの可能な、現実可能性も含め検討していく必要があり、関係機関と効果的な連携がとれるよう、じっくり丁寧に関係づくりを行っていく。

Causes of Carryover

当初計画では、選定疾患の患者の体験知の収集のためインタビュー調査を行う予定であったが、実施できなかったため、次年度、これらの調査を行い予算執行予定である。コロナ感染症による制限も昨年に比べ軽くなることを予想し、対面でのインタビュー調査を計画しているため旅費等も含まれる。また、インタビュー内容の反訳費用や質的データ分析に必要なテキストマイニングソフトを購入予定である。加えて、調査結果の発表のため、学術集会参加費および旅費にて使用予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Book (2 results)

  • [Book] 根拠がわかる疾患別看護過程(改訂第3版)2021

    • Author(s)
      新見明子 分担:小野美穂(第4章20)他
    • Total Pages
      1256
    • Publisher
      南江堂
    • ISBN
      978-4-524-24839-1
  • [Book] 成人看護学概論 第5版2021

    • Author(s)
      安酸 史子、鈴木 純恵、吉田 澄恵 分担:小野美穂(第2部7章)他
    • Total Pages
      324
    • Publisher
      メディカ出版
    • ISBN
      978-4-8404-7528-0

URL: 

Published: 2022-12-28  

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