2023 Fiscal Year Annual Research Report
子宮頸がん発生予防に関する禁煙と抗酸化栄養素摂取の効果
Project/Area Number |
21K10749
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
中川 美和 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (80778647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 あゆみ 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (40713558)
渡邊 友美子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (50647162)
越山 雅文 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (50724390)
生田 宴里 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (90739161)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 子宮頸がん / 喫煙 / 抗酸化栄養素 / 子宮頸がん予防 / ビタミン摂取 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮頸がん発生予防に関して、喫煙および抗酸化栄養素摂取の効果を調査した。 2022年度に引き続き、研究協力が得られた施設にて研究対象者の選定を行い、健診結果に異常と認められ経過観察を行っている者12名の研究対象者を追加した。 また、研究対象者の中から喫煙者を選定し、『子宮頚部細胞診異常患者の喫煙または受動喫煙の影響』を分析・考察した結果をまとめ『母性衛生学会』で発表した。 【目的】ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を伴う子宮頚部細胞診異常の外来通院患者で、喫煙または受動喫煙有無での経過への影響を調べた。 【方法】対象は2施設に定期通院する子宮頚部細胞診異常(ASC-US, ASC-H, LSIL,HSIL)が判明した患者26人で、内訳は喫煙/受動喫煙(+)患者12人と禁煙患者14人であった。ただし、受動喫煙は同居人が喫煙している場合とした。其々の患者で、子宮頚部細胞診異常を認めた後、3~4か月ごとの検診にて3回以上来院した者を対象とした。当研究は、滋賀県立大学倫理審査委員会の承認を得た。【結果】喫煙/受動喫煙患者12人の平均年齢は51.3±15.4才、パートナー数は0.88±0.64人、禁煙患者14人の平均年齢は53.2±13.5才、パートナー数は0.91±0.29人で、両群で有意差を認めなかった。一方、前者において細胞診異常が出た場合、4か月以上細胞診異常が続いたケースが9/12人(75%)であったのに対し、後者では4/14(29%)(p=0.047)であり、両者に有意差を認めた。また、喫煙者が禁煙したことで、LSIL→ASC-US→NILMと早期に正常化した症例を認めた。【考察】子宮頸がんのごく初期段階において、喫煙または受動喫煙の患者では、禁煙患者に比べ病変の治癒遅延傾向が示された。子宮頸がん予防に、禁煙指導の重要性が示唆された。との関係を明らかにする。健診結果に異常がなかった群のデータの分析も進める。
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Research Products
(1 results)