2021 Fiscal Year Research-status Report
前立腺がんIMRTにおける照射位置の再現性向上のための看護支援プロトコールの開発
Project/Area Number |
21K10763
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
野戸 結花 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (80250629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
漆坂 真弓 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70326304)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射線看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はIMRTを受ける前立腺がん患者の照射位置再現の困難に関する現状と影響要因の抽出を行った。 文献検討として、文献10篇(膀胱容量再現のための看護ケア、治療中の排尿障害(2件)と症状に対する看護ケア、前立腺の動態解析による照射位置精度、セットアップ精度、畜尿量による前立腺位置への影響、IMRTにおける最適な膀胱容量、治療時の膀胱容量測定、直腸ガスの影響)と書籍から照射位置再現に影響する要因の抽出を行った。また、面接調査としてIMRTを受ける前立腺がん患者のケアに携わっている医療者6名(看護師3名、診療放射線技師3名)に半構造化面接調査を行い、照射位置再現の困難に関する現状と影響要因の抽出を行った。畜尿量の不足および過多に比して、直腸内の便・ガスの残存、特に、ガスの残存による治療前処置の頻度が高く、患者のQOLに影響を及ぼしている現状が明らかになった。畜尿の不足・過多の影響要因には、飲水量と排尿時間遵守のコンプライアンス、カフェイン含有飲料の摂取、気温や発汗量が挙げられた。排便・排ガスの残存の影響要因には、食事内容(食物繊維、発酵食品)と量、食べ方(空気を多く飲み込む、麺類をすする)、それらに関連したコンプライアンスのほか、入院による運動量の減少、老化や痩せによる怒責力の低下などが語られた。また、その他の要因として、長期のセルフコントロールを維持するためのモチベーションや筋肉の緊張、腹腔内脂肪量の影響の可能性が指摘された。今後、対象者を増やし、詳細なデータ解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大により、当初予定していた対面での面接調査を行うことができず、実施を延期せざるを得なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
対面での面接調査を企画していたが、状況に応じて遠隔会議システムを用いた面接調査に変更することで研究を推進することが可能となる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初予定していた対面での面接調査が実施できなかったことで交通費の使用がなかった、データの管理・解析用の端末は品薄状況の時期で購入を見合わせたことが理由である。次年度はインタビューおよび質問紙調査を実施予定であることから、謝金や郵送費、データ解析用端末と統計ソフトの購入を行う。また、2021年度の研究結果を学術集会で発表予定であるため、旅費と参加費の支出を予定している。
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