2021 Fiscal Year Research-status Report
フットケアを用いて2型糖尿病患者の身体の理解を促すケアの効果検証
Project/Area Number |
21K10774
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
片岡 千明 (近藤千明) 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (40336839)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 真志 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (00254467)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 糖尿病 / 看護ケア / フットケア / 抹消動脈疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フットケアを用いて2型糖尿病患者の身体の理解を促すケアの効果検証を行うことを目指している。 2021年度は、研究者が開発したケアプログラムを実践家に伝承、洗練することを計画していた。当初対面でのワークショップの開催を予定していたが、COVID-19感染症の流行により対面でのワークショップの開催は中止せざるを得なかった。そのため日頃糖尿病患者のケアやフットケアに従事している実践家である看護師の方に、ケアプログラムの概要やケアの手順を記載したプロトコールを紙面で共有し、改善点など意見を募った。 意見として、①毎回測定する項目が多く、特にABIの測定は検査結果があればそれを用いるなど工夫が必要、②サーモグラフィは使用したことがなくうまく活用できるか心配、③ドップラー血流計は使用したことがあるが、患者と共有するというのがイメージできないといった血流を見て、血管や血流の体感を促すケアについては、多くの臨床現場で用いられていないため、実施にあたって対面でのワークショップが必要であることがわかった。 一方、フットケアの内容にかかわらず、フットケアを通して患者さんの療養への取り組み方が変わったことがある、実際に検査データ(HbA1c)が改善したケースもあるなどの意見も多くあり、本研究の効果検証の実施にあたり理解が得られた。 介入研究の開始に向け、文献検討を実施しアウトカム指標の検討を行うとともに、操作が簡便なサーモグラフィの機器選定を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大により、研究者自身が授業、演習、実習の対応など研究時間の確保が困難であったこと、また実習期間中は自宅と実習施設の往復以外の行動や他病院施設への出入りについての行動制限があり、研究の調整や実施に影響を及ぼした。 また、研究協力者候補者は、病院で勤務する看護師であったため、コロナ感染症患者受け入れ病院に限らず、感染対策など業務が拡大しており研究協力が難しくなったため従来計画していたワークショップ開催は中止することとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
ワークショップを開催し、研究協力施設(5施設を予定)すべて同時に研究開始を予定していたが、今後は個別でのケア伝承やオンライン会議システムを用いたディスカッションを実施し、協力体制が整った施設から順次介入研究を開始する。また、病院での実施だけでなく地域のクリニックに通う糖尿病患者を対象とし、研究者自身がケア介入を実施するなど研究フィールドを広げ実施していく。
|
Causes of Carryover |
使用額に変更が生じた理由として以下があげられる。COVID-19の感染拡大により、研究に遅れおよび実施方法に変更があり、研究協力施設へ出向くことができず、旅費の使用実績がなかった。またワークショップ開催を予定したが開催できなかったため、当日運営補助として雇用するための人件費の使用がなかった。介入研究で使用する物品準備を予定していたが、介入研究の開始が遅れておりケア物品の購入がなかっった。 次年度、対面ワークショップではなくオンライン開催や個別のケア伝承を実施する予定であり、その際の運営費用や旅費として使用する予定である。また、協力施設の内諾が得られ次第ケア物品を購入しケア介入を開始する予定である。
|