2022 Fiscal Year Research-status Report
乳がん治療薬の筋肉内注射による硬結を予防するための中殿筋運動の有効性について
Project/Area Number |
21K10813
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
原 好恵 人間環境大学, 看護学部, 講師 (20441397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 惠美子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (50434577)
肥後 恵美子 人間環境大学, 看護学部, 准教授 (50457933)
佐々木 詩子 人間環境大学, 看護学部, 講師 (90814286)
奥村 茂夫 人間環境大学, 看護学部, 助教 (80849414)
西 由紀 (小澤由紀) 人間環境大学, 看護学部, 准教授 (80367755)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筋肉内注射 / 硬結 / 中殿筋 / 運動 / 在宅 |
Outline of Annual Research Achievements |
内分泌療法を受けている乳がん患者は、社会生活を送りながら外来通院で治療を受け、在宅で自己管理を行い生活している。乳がんの内分泌療法で用いられるフルベストラント(商品名:フェソロデックス)は油性注射剤で、両側殿部の筋肉内に連続的に投与されており、注射部位に硬結が発生しやすい状況がある。本研究の目的は、外来通院でフルベストラントの筋肉内注射を受けている乳がん患者を対象とし、筋肉内注射による硬結予防に、注射後の中殿筋運動が有効であるか検証することである。また、注射前後に限らず、患者のADLや在宅での中殿筋運動を伴う日中の活動量を調査し、患者の日常生活における中殿筋運動の有無・程度によって硬結の発生状況に与える影響を明らかにする。 令和4年度(2022年度)は、フルベストラントの筋肉内注射を外来で実施している看護師から情報収集を行った。その結果、患者の注射部位の硬結発生事例が実際に見られること、患者によっては注射後に疲労感・倦怠感が強く休養を必要とする状況があること、腹臥位で両側殿部に注射した後に立位になって中殿筋運動(股関節の外転運動)を行うことは患者の安静を考慮すると困難な状況があること、患者の病状によって注射後の状況は変わること等を聴取した。以上の聴取内容をふまえ、文献検討を行い、フルベストラントの筋肉内注射を受ける患者に適した中殿筋運動の介入方法を検討した。患者の在宅における活動状況調査(実態調査)についても、準実験研究の対象患者で同時に進める計画を立案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和4年度(2022年度)は、乳がん治療薬の筋肉内注射後の中殿筋運動による硬結予防効果の検証(準実験研究)を行うことを目標としていたが、新型コロナウイルスの影響の長期化により病院の患者を対象とする研究への協力が得られにくい状況があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度(2023年度)は、感染予防対策を計画に加え、硬結予防のために適した中殿筋運動の介入方法を検討し、患者を対象とした硬結予防効果の検証(準実験研究)を推進していく予定である。研究に適切な実験機器(サーモグラフィ・ポータブルエコー)についても検討し購入予定である。また、対象患者の在宅における活動状況調査(実態調査)については、準実験研究の対象患者で同時に進めていく。
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Causes of Carryover |
令和3年度(2021年度)~令和4年度(2022年度)に行う予定だった外来患者の在宅における活動状況調査(実態調査)、中殿筋運動による硬結予防効果の検証(準実験研究)を行えていないため、令和5年度(2023年度)にあわせて行う予定である。
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