2021 Fiscal Year Research-status Report
プラチナナースの就労継続を可能にする働き方モデルの開発
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21K10831
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Research Institution | Fukuoka International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
川口 賀津子 福岡国際医療福祉大学, 看護学部, 教授 (40469383)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プラチナナース / 定年退職看護職者 / 就労継続 / 働き方 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会に伴い、看護や介護を必要とする高齢者が増加し、看護職の需要は一層高まっている。看護師の定年退職が進めば看護師不足が深刻化し、看護の質保証が困難となり、患者の安全や安楽を損なうことにつながる。 本研究は、看護を提供する看護職自体の高齢化が進む中、定年退職後の看護師の就労継続により看護職の需要に対応することを目指し、プラチナナース(60歳以上の看護師)の就労継続を可能にする働き方モデルの開発を目的としている。 2021年度は、国内外の定年退職看護職者の働き方に関する文献レビューを行うこと、実際に定年退職後、病院あるいは高齢者施設などに勤務している看護師にその実態をインタビューすることを計画していた。 国内外の定年退職看護職者の働き方に関する文献レビューについては、国内文献は少ないものの海外における対象文献を抽出でき、定年退職看護師の就労状況や当事者の認識を確認することができた。しかし、対象者へのインタビューは実施できておらず、日本における定年退職したプラチナナースの就労の実態を調査するに至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究遅延に関しての理由は2点ある。1点目は、業務が多忙であり、研究への取り組みが十分実施できず、国内外の文献レビューに長時間を要したことである。2点目は、臨床現場で働く対象者へのインタビューは、コロナ禍における感染予防の観点から場所や時間、研究者のPCR検査の実施、オンラインでのインタビューに関しても条件を調整することが難しく実施できなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において、当事者である定年退職後の看護師を対象にしたインタビューは必須である。そのため、オンラインを活用したインタビューに切り替える方法も加えて、病院・施設の責任者および対象者に研究の意義や方法を説明し、研究参加者を確保する。また、研究者自身の業務を整理し研究への取り組み時間を多くして、インタビューを実施し内容的飽和状態を目指す予定である。
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Causes of Carryover |
インタビューを実施できなかったため、交通費や謝金が発生しなかった。また購入予定であった書籍や文献の多くは、図書館やインターネットで入手することができたことから差額が生じた。インタビュー方法はオンラインなど駆使しながら調整し質的研究を進める予定であるが謝金は予定通り必要である。今後、プレテストや全国調査を行うにあたり、対象者を増やし、より多くのデータ収集をするために助成金を活用する予定である。
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